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Realigi(レアリーギ) ━━世界が誰もに微笑むなら━━  作者: うさぎさん⭐︎


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Realigi 30 終章──或いは──新章 第三話 「あなたと……お友だちになりたいのですわ」



 リアライズは、首を横に振りける。

「あんたの言うとおり、こんな力は、普通の人間じゃありえない━━ズルなのよ。こんな力でいうことを聞かせたって、願いを叶えたって━━そんなん、違うのよ……。ねぇ、リア。わたくしだって、あなたの言うことが、まったくわからないわけじゃないわ……でもね……。わたくしは、あなたのために、何かしたいよ……だって、せっかく違えて、話せて、こうして向かいあって……」

「何⁉︎ わからない。オレに、同情した? 哀れんだ━━だから、助けてくれるとでも━━奇跡で願いを叶えてくれるとでもいうの?」

「違うよ、レアリーギとして、王とか弟とかじゃなくて━━リアライズとして、……わたくしは、あなたのために何か……」

「オレを倒して王になろうという王姉が、何をいうんだい……? 神仙の力捨てたって、王になれば、それは他の人民からしたら、絶対的な力の主であることに変わりないし。矛盾してるし……あ、それとも、矛盾は人間らしいとか、矛盾抱えた違う人間同士だから、憧れたり、すれ違いもあるけど手を取り合ったりもするとか偽善言う?」

「……わたくしは別に、王になりたいわけじゃないのよ、リア……」

「でも、理想のため━━信念のため、てめぇの自己満足のためなら、王になるんだろ? あのイスを利用して、てめぇの考え、民に押しつけるんだろ? それが王じゃねぇか! それで泣く奴や、てめーに反対する奴いても、制圧したりして? 言うこと聞かせて? その過程でいくら人死んでも? てめぇは、平等のためとか理想のためとか、未来信じてるとか努力してるとか、自分に言い訳して、大義掲げて? 偽善のために、自分のために、勝手に、世界を変えようとするんだろ?」

 レアリーギは、俯く。

「図星? 図星?」

「リアライズ……」

「自己チューがエゴイズムが、人間だろ。それが人間らしいとか? すげーいいわけ、もう、たくさんなんだよ! 世界は嘘ばかりだし。矛盾だらけだし。オレもレアもそうだし。人も心も汚いし、世界も汚れてる! もう、いちいち例上げなくっても、いろいろ思い当たるだろ」

「…………」

「殺せよ。同情されて、生かされるなんて、てめぇの自己満足のために生かされるなんで━━偽善の利用にされるなんて、絶ッツ対、オレは、イヤダ━━。オレは、レアより弱者だった。レアは、オレより、強者だった。それで、いいじゃないか」

「……ねぇ、リア? あなたの、望みは何? 願いや夢は、何? 王座を手に入れ、自分以外をみんな、下位な者として━━、それで、あなたの心は満たされるの? きっと……本当は、あなたは……。愛を知りたかったと━━愛が欲しかったんだと思うの……。子どもの時から━━赤子の時から、愛に包まれた、そんな暮らしが……」

 リアライズは、懐剣を取り出し、自分の胸へ向け振り下ろす。

「リア⁉︎」

 レアリーギが、リアへ手をかざす。

「うう”……」

 間一髪、彼の胸の前に現れた、物理攻撃用の金のバリアが、懐剣を防ぐ。

「どうして、死なせてくれない━━⁉︎」

 レアリーギは、気絶しているままの、ビリーヴを見る。

「彼も、何度か自殺しようとして……。でも、今は、彼は生きようと━━生を信じているよ……」

「レア……おまえは、おかしい。力、あるから、やっぱ、オレのこと━━見下して、余裕あるから、こういうこと言ったり、やったりできるんだよ」

「なら━━」

 レアリーギは、リアライズに手をかざしたまま、瞳を閉じる。

 レアリーギの開いた両目が紫に、リアライズの両目が、青に変わっている。

「これなら、わたくとたちは、同じ、人‼︎ これで、いいの? リア?」


   2


 リアライズは、笑う。

 自分から力が消え、目の色が変わった。それは、見なくともわかった。

 レアリーギの瞳は、なぜだか紫だ。

 青と紫の者が子を産んだ場合、青の瞳になる場合が多いが━━紫になる場合もある。

 レアリーギには、紫の者の血が流れているのかもしれない。

「……おまえ、やっぱ、バカだよ、レアリーギ。王の器じゃねぇよ━━感情に流されるようじゃ、おまえのいうような民のための王は、務まらないんじゃねぇ? オレは、これでも一応、ガキのころから王になるための教育は受けてるんだよ━━。ま、オレはオレのためだけの王にしかならねぇけど。ていうか、わかってる? オレは王だよ。おまえは女だし、オレは男だよ? たとえ一対一でも、腕力で、オレがおまえに勝つし。この状況、オレのほうがずっと有利だよ? 均等なんて━━平等なんて、ありえないし」

「……わたくしは、心が好きですわよ。リア」

「はぁ?」

「心があって、よかったと思いますのよ。それが争いを呼ぶものだとしても━━。破滅を呼び込むものだとしても━━。わたくしは、心に正直に生きたい。バカでもいいわ。わたくしは、綺麗な心をじる。純粋な、清らかな心を。心のままに生き、それで死ぬなら、━━それも、もしかしたら……仕方ないかな?」

「それが、偽善や欺瞞ぎまんで満ちた、真っ黒なハートでも?」

「リアは、わたくしは好きですよ。だって、あなたも感情に正直ですものね? 信じられないことや、わからないことだって、世の中にはたくさんあるし。理性や冷静さなんかも大切なんだろうけど……。でも、リア、あなたは、正直だけど━━正直じゃない。ハートの肝心な━━或いは別の部分は、口にはしないでしょ?」

 絶望ばかり訴えて。

「わたくしも、」

 希望ばかり訴えようとして。

「わたくしの心にも、あなたの心にも、二面性が━━多面性があるでしょう? ねぇ、リア。わたくしは、あなたと……お友だちになりたいのですわ」


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