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蒼海の一粟

レインボーパレードをよく知らないダブルマイノリティが奈良レインボーパレードのボランティアをしたよ

作者: 西埜水彩

 10月28日に行われた奈良レインボーパレードに参加しました。あっこのイベントに関するクラウドファンディングの話を活動報告でしていたのですが、覚えている人はいるでしょうか? 私の活動報告のことは今回のエッセイには関係ないので、おいておきます。


 レインボーパレードはプライドパレードと呼ばれることもあり、LGBTQ+関係のイベントの1つとして有名かもしれません? 


 私は今のところ恋愛しない主義で自分自身の性的指向が何なのか分かっていないという、LGBTQ+の当事者であります。でも私は自閉症スペクトラムの影響かどうか分からないですが人付き合いが苦手で、恋愛や結婚とは無縁の人と思われていたため、自分が性的少数者とは意識することはほんとなかったです。


 そんなわけで今までレインボーパレードに参加したことはもちろん、そもそもどういうものか知りませんでした。とはいえ一昨年から奈良レインボーフェスタのボランティアをしていた関係で、今年は奈良レインボーパレードのボランティアもすることにしたのです。あっ今年も奈良レインボーフェスタのボランティアをしました。奈良レインボーパレードの次の日が奈良レインボーフェスタで、日程的にキツかったのですががんばりました。


 そういうわけで私はレインボーパレードのことをよく分からないまま、奈良レインボーパレードのボランティアをすることになったのです。


 ボランティアといえば、まずは準備です。参加者よりも早い時間に集まって、頑張って作業をします。私はレインボーパレードのことをよく知らなかったので、どんな準備をするかも分かりませんでした。


 そこでできるだけ指示された通りに、用意されていたフロートと呼ばれる小型のトラックに飾りつけをしました。風船をつけるお手伝いがメインでして、せっせと糸に風船をつけていました。何でもレインボーフラッグのような赤、オレンジ、黄色、緑、青、紫の色の風船をつけるのが良い雰囲気になっていました。たまたまあったピンクの風船をいっぱいつけようと思ったんですけど、残念ながらそれはできませんでした。


 準備が終わったら、パレードが出発する場所へ向かいます。そこでボランティア以外の参加者が受付をして、並び始めます。他のボランティアもそうですが、皆さんレインボーグッズを身につけているんです。私は服装や鞄はレインボーとは無縁で、LGBTQ+に関わるデザインの缶バッチなどを身につけているわけありません。そこで見た目は完全に、無関係な人です。


 別にレインボーパレードに参加する人が全員レインボーグッズをつけなくちゃいけないってわけじゃない、そう自分に言い聞かせて、私は指示されたところに並びました。ボランティアなので自分で好きなところに行けるわけではなく、指示されたところに並ぶのです。


 とはいえ指示された場所は静かで、他の所よりも落ち着いた雰囲気がありました。ここならレインボーグッズをつけなくても大丈夫みたいな、安心感があってよかったです。それに私は人がたくさん話しているところは苦手なので、ここでよかったと心の底から思いました。


 出発する準備ができたら、皆さん歩いて行きます。なんとレインボーパレード、車道を歩くんです。三条通りや近鉄奈良駅前など世界的に有名かもしれない場所の車道ですよ、ゆるい通行規制はされているのかもしれませんが、基本的には警察にガードされながら歩きました。


 私は最後の方にいたので、基本的には周りの人が困っていないか確認しつつ、黙って歩いていました。しかも私がいたところは撮影NGなので、写真や動画を撮る人もいなかったです。ぶっちゃけ前の方の人やフロートは盛り上がっていたみたいですが、私がいたところではそれとはあんまり関係はなかったです。私の周りにいる人は、前の人達よりは控えめで、おしゃべりしたり沿道にいる人に手を振ったりしていました。とゆうことで私も周りにいる人の真似をして時々手を振ってはいましたが、基本的には黙ってついていっていました。


 奈良レインボーパレードが行われた場所は世界的に有名な観光地(かんこうちだといいな)なので、歩いていると海外から来た観光客の人がよく見えます。よく考えたら地元の人よりも、地元以外の人が多い気もします。でも世界の人にアピールできるので、いいかもしれません? 


 戻ってからはみんなで写真撮影をしてから、ボランティアで片付けをして、解散です。たくさんの人は奈良レインボーフェスタの準備に馬見丘陵公園へ向かったのですが、私は疲れが溜まらないように私は早めに帰らせていただきました。


 そして今回ボランティアして思ったことは、人々の多様性をしめすようなレインボーパレードになったなということです。レインボーグッズを多用してマイクで主張する人がいれば、私のようにごくごく普通の格好でずっと黙って歩いている人もいる、そう色々な考えを持ちつつもレインボーパレードをみんな歩いているってことです。


 実は奈良レインボーパレードは、今年が初開催でした。来年以降どうなるかは分かりませんが、ある可能性は高いです。もし来年もありましたら、私もできたらボランティアに挑戦しようかなと思います。今後状況がどうなるか分かりませんし、人間関係を続けるためでもありますが、自分に出来ることは頑張っていきたいです。

ダブルマイノリティ・・・・・・複数のマイノリティ要素があることです。今回は障害とセクシャルマイノリティですが、他にも色々な種類があるそうです。

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