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10.異常事態

「アカデミーに入学当時は魔力が高く、見目が多少整っているだけの只の男爵令嬢だったみたいです。


しかし、ここ数カ月で交友関係を積極的に広げており、今ではアカデミーでは有名人です。


王族の側室も偶に下位の貴族から娶ったりすることから、見た目で有名になる事そのものはおかしなことではありません。


しかし、これほど令嬢の中で影響力を持っていて、私達の情報網に引っかかっていなかった事態そのものが異常だと見られます。


何者かの念入りな準備と情報操作があったものと思われます。


現在、高位下位関係なく多くの子息令嬢は彼女の派閥に属しているようで...影響力はただいま調査中です。


エレオノーラお嬢様、申し訳ございません。いかようにも罰は受けます」


エレオノーラがイルマとアルマにソフィアの調査を馬車の中で命じてから、帰宅後に調査結果を聞いていた。


調べるの早い...。


イルマもアルマも頭を下げて微動だにしない。イースは私が膝の上に置いてる。


「...チッ...たった数カ月...誘惑魔術?いえ、そんな分かりやすいものであればわたくしが気が付かない筈ない...。


たかが小娘一人に出来る範囲の話じゃ...殿下と帝国の王子にも危害が及んでいるなら...どこまで影響下に置かれているのかしら...後手よ...慎重に...」


「エレオノーラ...」


額に手を当てて考えに耽るエレオノーラ。


「シルヴァ領まで...だめね、最終手段だわ。イルマ、調査を続けなさい......っ!」


「エレオノーラ?もしかして、頭が痛いんじゃないの?」


考え事の為かと思っていたが、痛そうに顔を歪めている。


イースを横に置いてからエレオノーラに癒しの力を使う。


「......はぁ、ありがとう。ダメね...今は動かなければいけないのに...」


「エレオノーラ...」


「いい加減頭をあげなさい、これは恐らく意図的に隠されていた何者かの〝攻撃〟よ。


察知できなかったのは腹立たしいけれど、次に活かしなさい。こんな事で貴方たちまで離れられたら、それこそシルヴァ領まで逃げるしかなくなるわ。


それより、みさと。〝主人公〟ってどういう意味なの?」


イルマとアルマにそう告げると、エレオノーラは切り替えて私に質問する。


「えっと、参考になるか分からないけど...」


今までエレオノーラには悪役令嬢とは権力と美貌だけ持ってる我儘で、皆に影では嫌われている正確最悪の令嬢の事...と話していた。


その出典...恋愛小説や乙女ゲーには触れていなかった。


エレオノーラのいる世界が何かの物語の世界であるという確信もなかったし、その様な作品に心当たりがなかった。


「.........つまり、わたくしは本来その物語の主人公を虐めたり、亡き者にしようと画策する当て馬という事でして?」


「う、うん...。あくまでね?あくまで物語ではね?それにエレオノーラのクソガキっぷり...幼い頃のやんちゃな姿に類似点が多くて...」


「けど、ソフィアはその”主人公”って言葉に対して反応していたし、様子も変わっていたわ」


そうなのだ、あれは”知っている”にしか出来ない返答だ。


『ルール違反ですわ、聖女様?けれど、もう手遅れ。カスパール殿下も、フィリップ様も皆みんな...クククッ...あっはッ!』


ルール...確かにこれが物語の中ならこのメタすぎる発言はルール違反だ。それに...


「フィリップさん...」


「あの人はみさとか殿下の傍にいることが多いから、もし殿下を守り切れていないならフィリップ様も無事ではないかもしれないわね


イルマ、ここ最近王都から自治領に帰って顔を出していない、第一王子派閥の有力者をリストアップしなさい。


アルマ、みさとを連れて...そうね、商会の邸宅に避難なさい」


シルヴァ公爵家がペーパーカンパニーを通じて100%出資している大きな商会がある。


汚い仕事や金銭面での圧力、プロパガンダ、単純に金儲けなんでも出来る便利な団体。


足が付かないように非難する場所を管理するのにも使われている。


「エレオノーラ、あな「それと...もしもの事があったら、シルヴァ領に行きなさい」」


エレオノーラ...?


「みさと、正直急ではあるのだけれど隣国の王子の訪問、このタイミングでの令嬢...いえ、もしかしたら貴族全体の異常。


これは思った以上にまずい状況かも知れないわ。帝国の王子が我が国で害されたとなれば、帝国も黙っていないし、なにより殿下とフィリップ様に魔通話が繋がらない...連絡が取れないの。


王都に滞在してる親しい貴族の直通連絡ライン...これもあちら側から閉ざされてる。


さっきから引っ切り無しに色々試しているのだけれど...ね。


令嬢一人にできるレベルを超えているし、もし隣国の王子...マティアス様が関わっているならこれは侵攻...。


可能なら...事実確認して、殿下も王子も助けなきゃいけない。


だから、わたくしが何とかするまで貴方は安全な所で待っていて」


待っていてって...


「エレオノーラ...でも...」


「確かめたいこともあるし、父上と母上にも協力は仰ぐわ。大丈夫、こう見えて強いのよ?わたくし」


そんなバレバレに作り笑顔で誤魔化そうだなんて...


次回は皆さん忘れているかもしれない人...視点を少しだけ入れてから物語を進めます。


デート回とか書くつもりでいたのですけど、おかしいですね。


なんで状況がひっ迫してるんでしょうか?


次回、久々にあの人が登場?!


次回もお楽しみに!


続き気になると思っていただけたらお気軽に☆☆☆☆☆を★★★★★にポチっとよろしくお願いいたします。

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