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暴露屋∼社会的に殺す情報屋∼  作者: 蔵品大樹
第一部 藤絵戦争
3/139

File3 新里秀作

 俺は九鬼泰照。裏で蔓延る秘密を世に照らす、暴露屋代表の情報屋だ。

 さて、今宵も暴露屋には依頼者がやってくる。

 今回の依頼者は風見篤(かざみあつし)

 どうやら中小企業で働くアラサーのサラリーマンなのだとか。

 「伝手を頼ってここまで来ました。貴方は、私のお願いを聞いてもらえるのでしょうか」

 「よろしいでしょう」

 「では、話します。それは、私が中学生の頃でした」




 当時13歳であった風見は、賢いわけでもなく、ましてや頭が悪いわけではなく、ごく普通の中学生1年生であった。

 しかし、友達や教師の仲は良く、所謂、愛されキャラだった。

 そんなある日、風見氏のクラスである1の3に、とある若手の教師がやって来た。

 「どうも皆さん、1の3を担当する、新里秀作(にいざとひでさく)と申します。これから、よろしくおねがいします」

 その新里というのは、前任の教師が他校に行った事によって新しく来た新任の男だった。

 実は、この新里という男、自分より年下の者をイジる、サディストな一面を持っていた。

 しかし、そのイジりは、やがて過激な物になっていった。

 特にそのターゲットは依頼者である風見になることが多かった。

 ものを隠し、後ろから殴り、何故か尾行したり………まるで罪悪感の無い子供のようだった。

 実際、新里には罪悪感なんてものは無かった。何故なら、父親が当時風見が通っていた仁室(にむろ)中学校の校長だったからだ。

 新里が何かを起こすたびに、父親がそれを揉み消していたのだ。

 これを聞いただけで、胸糞悪くなったが、この話には続きがあった。

 それから数年後、仁室中の同窓会にて、風見は最悪な存在に出会うことになる。

 その存在というのが、新里秀作だった。しかも、校長となって。

 その瞬間、風見の中で何かが爆発した。しかし、殺しをしてしまうと、自分は数年間を棒に振ってしまう。なので、ここに来たのだという。




 「お願いします。新里を堕としてください」

 力強く握る手には怒りがこもっていた。

 「わかりました。この暴露屋。新里を堕としてみせましょう」

 風見を帰らせると、俺は新里の情報を詳しく調べた。

 新里秀作。40歳。現在仁室中学校の校長をしている。

 性格に難アリだが、そんなのはどうでもよく、本人も笑ってごまかしている。

 圧倒的サディストで、彼曰く『やられる方が悪い』という下衆な考え方を持っている。

 俺はまず教育委員会にこれらをリークした。

 そして、この事はテレビで報道。そして、坂道を下る鞠のように新里は崩れていった。




 ある夜。ボディーガードの比嘉と歩いていると一つの倒れた何かとその近くに人がいた。

 何かと思って近づくと、そこには、ナイフを持ち、返り血を浴びた風見と、奴に刺されたであろう新里がいた。

 「アンタ……」

 「俺は……………ここの底からコイツを憎んでいた。失脚程度でオレの心は満足出来なかった。だから………だからこそ……死で………死でェェェェェェェェ!」

 その瞬間、雨が降り、風見は笑い、泣いた。

 「ウワァァァァァァ!アーハッハッハッハッ!…………………アァァァァァァァ!」

 その雨は、風見の心を表しているようだった。

次回、謎の半グレ組織登場。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 九鬼さんに暴露してもらって、憎い相手を失脚させただけでは気持ちが収まらない被害者(依頼人)もいるということなんですね……。
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