男子高校生の妄想系及び日常系青春学園生活物語
私が高校生時代、妄想していたことや今になって恥ずかしいと思ったこと。等のことを大体実話でかいていけたらとおもいます。
中学生は昨日で終わり。今日からは、待ち望んでいた高校生活のスタート。胸が踊り(胸ないけど)、鳥も歌っている。(鳥いないけど)そんな気がするだけかもしれない。だが、中学校生活、「ザ ボッチ」を頑なに貫き通して来た俺は、とうとう、その頑固なキャラクターから解放され、女子達にもキャーキャー!!言われる時が来たんだ。
家から庭見高校までは徒歩20分。もうすでに俺のために自然の摂理は動き始めている。わかっている。これから家を出た途端。美少女が空から降ってくるんだ。……じゃなかったら、そのすぐ目の前の交差点でトーストくわえた同じクラスの人気女子とぶつかって、そしたら体が入れ替わるとか…それはないか。でも、せめて能力者と怪しい部活にはいって、奇想天外な学園生活を送ることになるに違いない。絶対そうだ。ライトノベルにそう書いてあったもん。
俺は家を出る。めっちゃ天気いい。これ絶対俺を応援してるだろ。そして、そのままドアを閉めようとする。俺は一人っ子だ。だから、かわいく「お兄ちゃんいってらっしゃいブへへへへへ!!」って言ってくれる妹がいない。でも、いまさらそんなこといっても無駄だから、俺はスマホの二次元彼女シュミレーションアプリ「君の隣はわたしだけ♥」で妹設定の木下愛緖伊ちゃんとキャッキャうへへしてるから全然寂しくない。寂しくないぞ。やめろよその目。
左手でドアノブをまわし、左足を外に出す。ちょっと景色が違うが、おそらく、気のせいだろう。そして俺はドアを閉め、すこし待ってみる。ふふん、美少女がふってこない。おかしい。じゃあ、交差点か?足早に歩こうとするが、少しぶかぶかな制服は俺の気持ちに気づいていないようだ。俺の出会いを妨げようとするのは制服だけじゃない。「あらぁ、のぶちゃん!そんなに凛々しくなってぇ!ちょっとこっち来て制服みせてぇ?」隣の近藤さんだ。俺が小さい頃から母親がいないときに俺の面倒を見てくれていた。俺が幼稚園生の頃の夕方のヒーローものは毎週近藤さんの家で見ていた。だから、俺はこの人が親切なひとだということはわかっている。しかし、俺はいまからトースト女子をぶつからなければいけない。だから、ごめん!近藤さん!「あぁ、おはようございます…すいません、いまからトースト女子とぶつ………入学式なので、急がなきゃいけないんです。」思わず本当のことが口から出てしまいそうだった。「あらぁそうなの?頑張ってね。」やさしい。やはり持つべきは物分りのいい人だ。俺は早速前を向き、左足から前に進み始める。足元のコンクリートはもう踏みなれている。中学校も同じ方向だった。だから、俺は同じ高校に進学する同級生に頻繁に声をかけられる。なわけないだろ。さっきもいったが俺は「ザ ボッチ」だ。勘違いしないでくれ。もう思い出したくない。あの頑固だった性格はいま思い返しても恥ずかしい。
交差点はすぐ目の前だ。俺はペースアップする。少しサイズの大きい靴は走るのには向いていないが、なかなかいいセンスなんだ。すでに目の前に交差点がせまっている。おれは走り出す。声を出してみる。「やべえ!おくれるおくれるー!!」なんでこんなことをいうかというと、トースト女子もきっとそういってぶつかってくるはずだから、同じことをいってると、女の子って運命感じちゃうだろ?そうでもない?いやそうだ。俺がいうから間違っていない。
この思い込みは友達がいない理由のひとつには入らない。
いや入らないって。ごめん入るかも。
そして、おれは腰の位置をさげ、トースト女子と頭同士がぶつかるように自分の体をセッティングする、もう完璧。おれは勢いよく角を通り過ぎる。
えっ?おれは理解できなかった。なぜなら、トースト女子がぶつかってこなかったからだ。「ありえない……ライトノベルにはそうかいてあったのに……」しかし、まだまだ諦めるのはまだはやい。そう、まだ能力者がいる。どこで出会うことになるのか、俺にはさっぱりわからない。だから、血眼にしてミステリアスな少女を探しながら登校するのみだ。
学校ついちゃった。庭見高校は私立なだけあって、外装はとてもきれいで立派な建物だ。生徒のこころがきれいで立派かは知らないが。ここで、おれはあることに気づく。「これは、まさか!!放課後に能力者少女と遭遇して誘われるやつだ!!」おれは、能力者に負けず劣らずの未来予知能力を持っているかもしれない。
入学式おわっても能力者と会わなかった。
声もかけられなかった。しかし、これにはいいことと悪いことがある。悪いことからいうと、入学初日に友達できないやつはもう学園生活、終わったとおもってもいいかもしれないことだった。
まだそう決めつけるのは早いと思うが。
いいことは、これは能力者少女に授業中目があって、「ちょっと…なにじろじろみてたのよ。変態!」「ぐ、偶然だよ!!」「どうせあたしの胸や体をそのいやらしい目で見てたんでしょ!!」「確かに君の胸は豊かでいい体してるけど……あ……あああ!!!」
「へっ!変態!!ドゥギャン!!!」そして、能力者少女の手から当然プラズマボール的なやつもどきが発射されることになるのだ。で、能力を知られた少女は周りにそれを隠してたが故に強制的に俺と手を組まなきゃいけない展開になるのだ。多分そうだな。あながち間違っていないかもしれない。
明日からは授業が始まるのか………。一体、どのギャルゲーのルートをたどることになるのか、楽しみだ。
次回作もみてね!
読んで下さりありがとうございました。