第49話 魔法使えないのに唱えてる奴がいたらそれは絶対中二病。
えー、久しぶりに書いてみたはいいものの、忘れてるものですね。
撮影で不思議な出来事があってからしばし時が経ち、この我が日本では梅雨を迎えようとしていた。空はどんよりとしていて、太陽の光りすら溢れないあたり一面雲世界だ。
この花の女子高生と言われる生活も約2ヶ月程経過したが…どうだろう、たまにクラスの女子達に驚かれたり、驚かれたりする場面はあれど少しは慣れたきがする。いや、そう思いたい。
そして未玖のブランドのモデル活動もあれから数回手伝わされている。というか生活のパイプライン全てを掌握されているから手伝わざるおえない。が、最近は慣れてきて恥ずかしさも減り上手くできている甲斐もあり、少しずつ拘束時間も減りつつある。
そういえば未玖のブランド以外の仕事もオファーが俺にあったらしいが、この容姿であるため、仕事先での混乱を防ぐために申し訳ないが全て断っている。俺もそれが有り難いし。
そして一番みんなが気になっているであろう魔法はというと。
「でろ、ファイヤーボールっ!」
「こいっ、ウォーターボール!」
「目覚めろ、私の右手っ!」
全く目覚めないでいた。そんな姿を姉二人は椅子に座り優雅に紅茶でも飲みながら微笑まそうに時には呆れ顔になりながら見守っていた。
「くそっ、ダメかぁー」
「ダメかぁーじゃないのよ。家の中で魔法の練習するのは危ないからやめなさいって言ってるでしょ。本当に出てきたら危ないじゃい。後最後のは魔法でもないし」
「おっ、サンキュー」
ソファーで項垂れている俺に未玖はそう言いながら紅茶を差し出した。てか俺のはペットボトルかい。まあ美味ししいからいいけど。
あの不思議なことがあってから二ヶ月程、全くといっていいいほど不思議なことが起こる気配がない。
このままだと俺が魔法に憧れてやっている、痛い中二病患者だと思われるに違いない。というか、若干なりかけている。このままだと家での立場がただでさえ危ういのに更に危うくなってしまう。ただ諦めるのもなぁ。何が悪いんだろう。
「私もえーくんの魔法見てみたいなぁ」
「あれはとても良いものだったわ、姉さん」
「もおー、みーちゃんだけずるいよー」
自慢げに話す未玖に姉さんがぶうぶう文句を垂らす。実はもうこの光景は何回か見た。しかし擦りに擦るのよ。双子の姉ったら。
いやぁ、俺も見せたいんだけどねぇ。出ないものは出ないのよ。うーむ。
「わかった!えーくんはエルフさんなんだから自然が豊かなところの方が上手くいくんじゃない?」
「いや、まあゲームとかアニメだったら森によく住んでる設定が多いからそうなんだけどさ」
「でも家より良さそうだし、危なくないよ?」
「そうだけど、前のやつはスタジオで起きたのよ姉さん?」
「で、でもぉー見たいしぃ」
「なんで見れる前提なのよ」
でも確かに環境を変えても良いかもしれない。気持ち自然豊かな方が魔法使えそうだし、なんせ使えたらカッコ良さそう。
「よしっ、姉さん誘いに乗ろう。私のカッコいい姿を見せてあげよう!」
「お、えーくんやる気だねぇ!」
「結局行くことになるのねぇ……」
未玖は頭を抱えたが、知らん。行くぞ。
「ここらへんで自然豊かと言えば昭和記念公園とか?」
「まあ確かにすぐ行けるところはそこ位かしら?後は山とかになっちゃうし。大変よ」
「ちっち二人とも、もっと別のところでいい場所がありますぜよ」
「あますぜよ?」
「そう、今から行くのは」
「行くのは?」
ごくりっ。
「動物園ですっ!ドンっ!!!!!」
数年振り、読んでいただきありがとうございます。
次回の更新は頑張ったら今週中、頑張れなかったら来月です。




