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エルフ始めました。  作者: 東郷 アリス
第2章
48/50

第46話 エルフの撮影。2

遅くなりました。


様々な制服コスプレで撮影を終えた俺は、お昼休憩ということで、オーディションにきた三人を連れて未玖と近くのファミレスまでで向いていた。


取り敢えずなんでも注文していいと言われたので、人気そうなメニューを適当に色々と注文し、ドリンクだけ自分で汲んでから再び席についた。

すると未玖はバッグからタブレットを取り出して、何かデータを確認していた。


「未玖何をしてるの?」

「ああ、これ」


覗いてみると、今日の衣装で見覚えのある俺のコスプレ写真が写っていた。スライドしていくと色々なポーズや衣装があり、どれも映えていてトゥイッターなどにあげれば間違いなくたくさんのいいねが貰えるだろう。


「既にある程度絞ったものが送られてきたから見てたのよ。エルは他の女子の比べて人一倍男心が分かってるからポーズに関しては完璧だわ。少し顔が硬いけど」

「分かってるよ」


元々引きこもりの俺にしては頑張っているつもりだ。しかし、他に比べてしまうと間違いなく劣ってしまうのは仕方がない部分でもあるが、いつかは埋めなければならないのは分かっている。


「あの三人はどうだったの?」

「ジャンルによりけりだけど、エルよりは良いかな。今日はそんなの関係なしでやってるから。それに私のブランドってそれなりに人気なのは知ってるでしょ。その中の選考から勝ち抜いてきた子達だから。まあ、今回はこれまで扱ってなかったコスプレの分野だけど」


確かにそうだ。この夢を元から持っている子に比べたら俺なんて少し前に始まったばかり。勝てるわけないか。


「まあ、男にどっちを襲うかって聞いたら断然エルの方だけどね」

「嬉しくねぇよ」

「まあ、そうよね」


とふふっと笑われ、少し馬鹿にされた気分だ。


未玖を睨みつけていると、三人が飲み物を注いで戻ってきた。どうやら三人は撮影をしている間に少し仲良くなったみたいで、このファミレスに来る間も仲良く三人で話していた。


「あっ、それって今日の姫咲さんの?」

「そうよ、見てみる?」

「いいんですか!?」

「良いわよ、一応貴方たちの撮影データもあるから」

「ありがとうございますっ」


そう言って未玖からタブレットを受け取り、三人で見始めた。


「うわー!姫咲さん可愛いー!」

「うん、保護よくをくすぐられる」


加藤さんも何も言ってはいないが、顔を見るに気に入ってくれてるみたいだ。改めてみると、こうやってじろじろ自分の姿が見られるのは少し恥ずかしい。


「この後三人はどうする?あるの撮影がもう少しあるから私たちは戻るけど一応撮影は終わったし、帰っても良いけど。それに三人とも仲良くなったみたいだし、立川でショッピングするのも良いわよ。結果は追々連絡するし」


「加藤さんと武田さんはどうする?」

「わ、私は姫咲さんの撮影見学してたいです」

「えっ」

「それはいい考え。私も同意する」

「うんそうしよう!」


ええーー。

いつもお読みいただきありがとうございます。

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