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エルフ始めました。  作者: 東郷 アリス
第1章
4/50

第4話 エルフ、恥ずかしい失態をしてしまう。

ブクマが急増してる!?ありがとうございます!


お知らせ。


次回はお肉ですと言っておりましたが、すみません、違います……

もう1話だけ、もう1話だけお付き合いください……


何にもない一角の、なんの変わりもないアパートの一室でエルフは、トゥイッターでネットデビューを果たした後、色々な出来事があり過ぎて頭いっぱいだったのか、悶絶している途中にスイッチを切ったかのように寝てしまった。


今回の出来事は、そんなエルフこと俺が、目を覚ましたところから始まるーーーー






「ご主人様起きて!!誰かが玄関のチャイムを鳴らしてますよ!!ご主人様起きてください!!」


「ふにゃぁあ?」


俺はキャラクターの音声で目を覚ました。

今回の声は声優が桜 舞花なため、『メイド様は幼馴染!?』の冬風 有栖の声だろう。

有栖ちゃんの声ということは、誰かが玄関の前で待っているのだろう。


因みに、俺の家であるアパートは、もちろん借家である。決して俺の所有しているものではない。


ここで話は前のものに繋がってくるのだが、では、「何故借家にも関わらず玄関のチャイムがキャラクターボイスに変えられているのか?」だ。


答えは簡単である。大家さんに許可を頂いたからだ。

大家さんに「玄関のチャイムを変えてもいいだろうか?」と直談判しに行ったところ、「うふふっ、別にいいわよ」と許可を頂いた。

そのため、今現在は有栖ちゃんボイスになっている。


まあ、この話はこんなところでいい。


早く玄関に行かねば!


と、ベッドから起き上がったのだが、胸に違和感が。


「む、むにゅう?」


もしかして俺!?


これは玄関に行くよりも重要なことだと思い、急いで洗面台の鏡に向かった。


「もしかして俺、入れ替わってる!?」


と、そこには見たことあるようなエルフの姿が。


「あっ、そうだ。俺、エルフになったんだった……」


ちょっと憧れていたシチュエーションだっただけに、少しガッカリしながら玄関に向かう。そしてドアを開けて、来客と対面した。

開けてみると、来客とは、この配達のお兄さんらしい。だが、その配達のお兄さんは俺を見るなり、びっくりした様子を見せて微動だにしない。何か付いているだろうか?


「あっ、あのぉ……」


「……ええっ!?あっ、すっ、すみません!配達をしに来ましたですます!!ネットで注文されたと思うんですけど、こちらで問題ないでしょうかです、はい!」


「へっ?注文?」


注文……あっ、お肉注文したっけ。


「そ、そうです」と、ありきたりな答えを返していくが、配達のお兄さんのそわそわし態度は変わらない。


「そ、そうでありますか!!ではこちらにサインをお店願い奉ります!!奉ります!!」


「は、はぁ……」


この配達の人、少し日本語もおかしいぞ?と不信感を抱きつつも、素直に紙にサインをかいていく。


「っと、書き終わりました」


「あっ、ありがとうございますです!!ところで一つ宜しゅうございますでしょうか!!はい!」


いよいよ頭が可笑しくなってきたぞと思いながらも、「いいですよ」と答えてあげる。


「では失礼致します、上官!!その耳は本物でしょうか!!はい!!」


「へっ?耳?」


耳を指摘され耳を触ってみるが、別に変わったところなんて……って、耳がすごい長いじゃん!てか、俺今エルフじゃん!!


ど、どうしよう!?と、とりあえず、偽物と言っておこう!!うん、そうしよう!!


「こ、これは偽物の耳です……よぉ〜?」


無理やり過ぎか??


配達のお兄さんの反応を見た。だが、そわそわしている様子は変わらない。


失敗か……?


「そうでありますか!!余計な真似してしまいすみません!!」


良かった、上手く騙せたようだ。これで安心だな。


「では最後に一つ失礼します!!その格好は男の前でどうかと思われます!!はい!!では失礼します!!」


配達のお兄さんはそれを言い残し、この場から去ってしまった。


「その格好って、何も問題ない筈……あっ」


そう、俺の服装を見てみると、ズボンもパンツも身につけておらず、今身につけているのはぶかぶかのTシャツ一枚のみ。しかも谷間つきの。


「様子が可笑しかったのはこの服装のせいか……」


俺は部屋に戻り、受け取ったお肉を冷蔵庫に入れ、ベッドにダイブする形で寝転んだ。


そして……


「うがぁぁああーー!!!!」


またもや恥ずかしさのあまり悶絶するエルフであった。









次回こそお肉を!!


評価、ブクマ是非お願いします。

コメントもぜひ。

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