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エルフ始めました。  作者: 東郷 アリス
第2章
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第36話 エルフが友達を作るのは難しい。

長らく空いてしまいました。すみません。


入学式も終わり、俺たち新高校一年生は、再び教室に戻ってしばらく待機ということになった。

この後、帰りのホームルームをやってから解散という事らしい。


それにしても今の子たちは行動力があって元気だなぁ。


教室をぐるりと見渡すと、すでに仲良くなって楽しく話している人もいれば、中学校が同じということだろう。何人かの小規模なグループが出来上がっていた。


うむ。関心関心。って場合じゃなかった!早く溶け込まないとまたしてやぼっちになってしまう!!

早く友達になれる人を……ってこんな状況じゃ無理かぁ。


そう、クラスのほとんどの人が俺のほうをチラチラとみている。さっきグループ云々言ってたけど、多分俺の話をしているのだろう。


ぐぬぬっ。このままではクラスで本当に一人ぼっちになってしまうではないか。一体どうすれば……


こっそりと話しかけれそうな、かつ怖くなさそうな人を求め教室中をこっそりと伺う。


しかし、俺と目が合った人はみんながみんな目を晒してしまう。


やっぱりだめか……


俺は半ば諦めかけていた。だってこんなんじゃもう……。

しかし俺は気付いていなかった。この後にある出会いに。そして人生に。


それは今訪れる。教室に今までには無かった新しい歩く音が奏でられた。それを辿ると、メガネをかけていて見た目はちょっとあれな少女が教室にやってきた。そんな彼女は俺には興味なし。しかし、それは今に至っては関係ない。逆に俺には救世主に見える。


そしてその女の子は周りを気にせず、静まり返った教室をすたすたと歩いていく。って、俺に近づいてくるぞ!?え、まさか俺に話しかけようと!?えっ、どうしよう俺まだ話す内容決めてない!


そう考えているうちにも彼女はどんどん近づいてくる。

そしてついに俺の前で立ち止まった。


「あの」

「は、はい!何でしょう!?」


ええーい!こうなったら何でも答えてやる!俺の好きなキャラクターとか!さ、何でもこい!


「ーーーーーーさい」


ん?さい?あっ、何歳って聞いてるのか。


「私は十六歳です」


しかし、彼女の顔は一向に変わらないため、答えは違ったようだ。そして彼女はそのまま口を開いた。


「何を言ってるんですか?私はどいてくださいと言っただけです」

「あっ、そういうことか。すみません」


俺は席を立ち、彼女が通れるように椅子を入れた。


「どうぞ」

「ありがと」


彼女はそう言ってから、歩いて自分の(しかも俺の隣の窓際)席に着いた。それを確認すると俺はすました顔で椅子を引いて席に着いた。


しかし心の中ではこう思っていた。


って「どうぞ」じゃねぇーよ!超恥ずかしいんだけど!!間違っても友達になれるかと思って先走るとか……やってしまった……


と、結構落ち込んでいた。しかもそれに追い討ちで彼女が何故か俺を睨んでくる。てかなんだよこの状況は〜。


初日から俺の二度目の青春鬼畜難易度なんですけど。


結局先生が教室に来たことによって、事なきことを得た。

隣の彼女はずっと睨んでくるけどねぇ〜?


はぁ……早く帰りたい。

そろそろシリアスなところも入れようかしら?

それともこのままほのぼのと……

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[一言] アリスさんの思うままに! 時間がかかっても、作者さんが納得いくものを作ってくれる方が僕はうれしい
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