表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エルフ始めました。  作者: 東郷 アリス
第1章
17/50

第17話 エルフ、策にはまる。

ブクマ200突破いたしました!!

皆さまに感謝!!


はい、ここで一つ豆知識。

布団叩きは布団についているダニを細かくしてしまっているので、逆に汚れの原因になるらしいです。

布団の汚れを取りたい時は、掃除機なのでするのがいいそうです。


では、ここからは本編です。


「ううっ、俺の胸の純潔があんな風にうばわれるなんて……」


未玖の禁忌を犯してしまった俺は、泣きながら喪失感に追われていた。といっても胸を揉まれただけだが。


「そんな落ち込むことでもないでしょうに。たかが胸を揉んだだけでしょ?シャキッとしなさい。そんなんじゃ、これから女の子としてやっていけないわよ」

「そんなこと言われても、俺は男だ!」

「はいはい、そうですねー」


真面目に言ったつもりだが、未玖には軽く流されてしまった。というより、元より言い分には興味ないという顔だ。ここで姉さんに助け船を出してもらおうとしたが、目を逸らされてしまった。


「それよりも。早くエルに合うブラを選びに行かないといけないわね、お姉ちゃん?」

「それもそうだけど、お姉ちゃんはそろそろ時間だから行かないと」


姉さんはスマホで時間を見ながら言った。


「時間って何の?」

「えへへっ、それは内緒だよー」


口に人差し指をつけて「秘密」アピールをする姉さん。うむ、実に可愛らしい。


「じゃあ、お姉ちゃん一旦抜けるから、後は未玖お願いね?」

「ええ、任せといて」

「じゃあ、未玖もエルくんもまた後で、ね?」

「えっ?ちょっと待っ」


姉さんは「バイバイ」と手を振って、何も説明せずに何処かに行ってしまった。そして俺と未玖だけが取り残されてしまった。

だが、未玖は至って冷静だった。


「もしかして未玖は理由知ってたり?」

「えっ?もちろんよ。最初から知ってたわよ。それがどうしたの?」

「い、いえ、ナンデモナイデス」

「ふーん。ま、べつにいいけど。それよりーーーー


何とか未玖を誤魔化せたみたいだ。


それよりもだ。結果から見るに、俺は姉さんにしてやられたみたいだ。


「ちょっとエル?」


朝に買い物に約束をしたにも関わらず、外せない用事があるらしく、姉さんは途中で買い物から抜けてしまった。そして未玖にはそのことは伝わっていた。


「ねえ、聞いてる?」


ならば、これは計画的犯行と言っていいだろう。結局は姉さんは、何らかの形で今日俺をショッピングに誘うつもりだったのだろう。


姉さんは昔から今回みたいに、いきなり手の込んだ犯行をしてくる時がある。未玖みたいに分かり易ければいいのだが、姉さんはああいう性格な上、天然が入っているため、この上なく分かりづらい。それが今回の敗因だろう。(負けたと思っているのはエルだけです)


「今回は姉さんの策に嵌まったか……」


そう残念に思っていると、不意に頭をチョップされた。


「痛ったぁ〜。何するんだよ未玖!」

「何するんだよじゃないわよ!さっきからずっと話しかけてるのに無視するエルが悪いんでしょ!!」

「えっ?そうだったのか?考え事してて気づかなかった。悪い」


未玖は俺が謝ると思っていなかったのか、不意打ちのような感じになり、恥ずかしいのか何だのか分からないが、顔を赤らめた。


「どうした?熱でもでたか?」

「っ!?」


俺が心配して未玖のおでこを自分のおでこで計ってやると、未玖の顔は先よりもみるみる赤くして、火だるまになった。


「熱は、ないな。って、未玖?」

「ううっ、何でもないわっ!!早くブラ選びに行くわよ!!」

「お、おう」


俺はこれ以上未玖に言及することはなかった。

そして、黙って未玖の後ろについていくことにした。


皆さま、台風には気をつけて!!


「今から荒れるよっ!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ