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幸せってやっぱり小さいことだよね。

四話目。

いくぜいくぜ


ふわっと意識が登って、ぱちっと弾けて、眠りから覚めた。

...なんか重い。おかーさんか。どうやらおかあさんが僕の上にのしかかって寝てたみたいだ。僕一歳なんだけどなぁ...。


あー、そういや身長体重言ってなかったね。今の僕の身長は105センチ。流石異世界、成長スピードヤバイわ。体重も17キロで一歳にしてはすごい。デブじゃん。


でもデブってことは無くて、すらっとしててスタイルいい感じなんだぜ。まだチビだからカッコつかないけど。


うう、重たいな。なんて思っていたら、お父さんが来た。


「入るよーって、うわ。クオ大丈夫?ルーちゃん重くない?」


「うう、ちょっと重い。」


「はは、ちょっと待っててね。《浮遊》」


おとうさんがそう言うと、うかあさんの体がフワリと浮いて、僕の横に置かれた。

凄い、これが魔法!僕もやりたい!


「はは、目がキラキラしてるよ、クオ。わかるわかる!僕も最初はそうだった!じゃあ、朝も早いからご飯食べたら、魔法の稽古をしようか。

ルーちゃんは寝かしとこうか、ちょっと、騒がしいからね、ふふ。」


「うんっ!ご飯食べる!」


あぁ、楽しみだ。

なんか思考が、体に引きずられて幼くなってるかも。まぁいいか。


***


コトコト、ぼぉわ、ぐつぐつ。

おとうさんが朝ごはんを作ってる。いい匂い。

もう離乳食じゃないし、おっぱいだって飲んでない。だからご飯は普通に食べる。

おとうさんの作るご飯は、最高に美味しい。今日だって...


「はい、できたよ〜。今日はシンプルに、半熟玉子の目玉焼きとカリカリベーコンだよ〜。じゃあ、食べよっか。」


「うん!いただきます!おいしそー!!」


「いただきます。」


「あ、おとうさん醤油とって。」


「はいどーぞ、使ったら僕にもちょうだいね」


「うん。はいおとうさん。ありがと」


しあわせな会話。それにご飯も本当に美味しい。

あぁ、醤油とか、いただきますはゲーム通りにあった。ゲームじゃ、大昔の勇者が広めたとか書いてあった気がするな。

あと、今食べてるのはお米。この里の特産品なんだって。


「ふふ、美味しい?」


「うん!すっごいおいしい!」


「そっか、じゃあ冷めないうちにルーちゃん起こしてくるね。」


「うんー。いってらっしゃい!」


「うん。行ってきます。」


おとうさんが部屋を出て行く。

僕は夢中になって、ご飯を食べた。すっごいおいしい。あんまり量があったわけじゃないから、すぐになくなった。

でも、お腹いっぱい。胃袋は年相応だね。


そうそう!ステータスに変化があったんだ!見てくれ。


ーーステータスーー


・名前 クオ・シャロン

・種族 鬼、エルフとのハーフ《神祖》

・職業 無職


・体力 700/700

・魔力 3500/3500

・攻撃力 200

・防御力 180

・素早さ 150

・魅力 280


スキル

・異世界言語

・百鬼夜行

・鑑定

・雷支配

・黄金律《肉体・顔》

・天才の種

・剣の天才

・主人公補正S

________________________


ステータス軒並み上がってるんだよ。

これはスキル『剣の天才』の効果で、全ステータス大幅アップ、っていうパッシブスキルの影響だね。


天才系スキルっていうのは、ゲーム内じゃプレイヤーには取得できない、NPC専用のぶっ壊れスキルって言われてたんだ。

なんせ、このスキルを持ってるだけで、Dランク冒険者を倒せるステータスを得られるってんだから驚きだよね。

ああでも、〇〇の天才ってある通りにその〇〇を持ってる間だけ、または使っている間ステータス上がるってスキルだから、そこは注意しないとね。


他のスキルに関しては、ヤバイのは雷支配と、黄金律かな。

支配系スキルは、その属性の魔法を極めるのと、その他複数の条件を満たさないと、手に入れられないスキルなんだけど...最初からあるんだもんなぁ...。


まぁ、とどのつまり、雷属性を支配できるってスキル。自然界の雷だって支配できるし、はたまた、相手の雷魔法だって支配できる、ぶっ壊れスキル。それに魔力だって消費しないってんだから壊れてる。チートだね。チート。


そんで一番やべーのが、黄金律。これは人間の体がどれだけ神の理想に近いかってスキルなんだけど、本来は黄金律〇〇みたいに、AとかBとかで階級があるんだ...もしも無い場合は、神の理想そのまんまってことになる。

つまり、僕の体と顔は神さまの理想ジャストってことになる。

だから魅力の上がり幅はヤバイし、体は健康で病気知らず。もしも傷がついても、即座に再生するっていう。

あとは、武術スキルとかの攻撃力が恐ろしく上乗せされるっていう...はっきり言おう、チートもチート、チートの中のチートとも言える。

ゲームでも、最高ランクはA+しか居なかったし、それでも充分チートだった。

それの完璧版だなんて...おっそろしわぁ...。


百鬼夜行とかは全くわからん。こんなカッコいいスキルネームなのに、忘れるはずがないから、多分ゲーム内にもなかったと...思うな。


そんな事を説明していたら、おとうさんとおかあさんが戻ってきた。


「ふわぁぁあ〜。くーちゃんおはよぉー。んんぅ。」


「もう食べ終わっちゃったのか。今お茶持ってくるね。あー、もう!ルーちゃんお顔洗ってきなさい。」


「は〜い...行ってきまーす。」


おかあさんが歩いて行く。...洗面台とは別の方向に。


「わー、ルーちゃんそっちじゃないよ!しょうがないなぁ!っあ、はいこれ、お茶だよ!おとうさんはルーちゃんの面倒見るから、魔法の稽古は少し待ってて!ごめんね!

あー!ルーちゃんそっちじゃないってば!」


ふふっ、騒がしくて、しあわせだなぁ。


そんなこと思いながら、あったかいお茶で、ほっと一息つくぼくだった。










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