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『全部聞いてくれます?』
『いいけど、どれくらいかかるの?』
『納得するまで』
のり子は、コーヒー代たった200円で、ここまでする女なのだ。
『じゃあ、いいですか?』
マスターもどこか興味津々だ。
『笑わないで下さいね』
のり子は念を押す。
『大丈夫だよ。笑わないよ』
マスターは滅多に笑う男ではなかったが、こういう話しを聞いてくれる人間が他にいないのり子にとっては、失いたくない存在でもある。
笑って聞くようだったら、読み上げるのを止めてしまおう、とのり子は思った。
のり子は力が入り過ぎて、半分潤んだ瞳でノートの中身を読み上げた。




