200字しばり ひつじと雨女 作者: 胡麻 掲載日:2017/10/13 蒸したどくだみのような悪臭漂う季節、不眠症になった。 私は梅雨が嫌いだ。 空気がジメジメして、体感気温がわからないのが不快。だから休日は家に籠っていた。 古畳に敷かれた、ひつじの匂いがする布団。 この匂いを嗅ぐと、気持ちが落ち着いてよく眠れていたのに。 あの金曜から、赤い傘を見る度に理性が壊れそう。 睡眠以外の喜びを知ってしまって、寝るのが怖い。 あの笑顔が再び夢に出たら、脳はチーズのように溶けてしまうだろう。