第十七話 最後の一本
いよいよこの世界には俺一人しかいなくなった。
すでに息絶えて横たわっているアイシャの姿を見て
「なあ、アイシャ。俺勝てたよ。これも全部お前たちのおかげさ。なあ、なんでみんないなくなっちまったんだよ。お前が、お前たちがいない世界はあまりにも寂しすぎるよ。」
あまりにもか細く、消えてしまいそうな声でそう言ってアイシャの亡骸を抱きしめ大声で泣いた。
このまま右手に持っているバルムンクで心臓を突き刺せばみんなのもとへ行ける、楽になれるのにそれができないのはバルムンクがその行為を拒むから。
みんなにも会えない、死ぬこともできない。
「俺は、どうすれば、、、」
「あなたが望むなら、あの人に掛け合ってみるのもいいでしょう。」
突如後ろから声をかけられ振り向くと、そこには一人の少女が立っていた。
「話をするのは初めてだったな。ローランだ。」
「あ、あぁ。それより、あの人って誰のことだ?」
「まあとりあえず付いてこい。そうすればわかる。」
無言でついていくこと数分、遺跡みたいなところについた。
「ここは、、、」
「この世界を作った張本人、最強の男、アーサーが眠る遺跡。」
「ちょっと待て、アーサーがこの世界を作った?どういうことだ。」
「まあそれは本人に聞くのが一番早い。そこの台座にバルムンクとデュランダルを突き刺せ。」
言われるがまま台座に二本の件を刺した。
残された希望はこれしかない。
突然地面が大きく揺れ、一本の光輝く剣が現れた。
「エクスカリバー。三聖剣の最後の一本。手に取れ。それがあの人の望みだ。」
エクスカリバーの柄を握るとバルムンクとは比にならないほどの記憶が流れてきた。
傷心しきっていた心には耐えられないと思っていた。
だけどなんでだろう、自然と苦痛は感じなかった。
「やっと呼ばれた。長かったよ。」
突然少年のような声の青年が現れた。
「俺が目覚めたってことは願いがかなったことだよね。」
「あんたがアーサーなのか?この世界を作ったってどういうことだ?」
「ここにいるってことは君がこの世界で最強ってことだね。だったら君に次の世界を託す義務が俺にはある。君に、俺の禁魔法を授ける。」
「もしかして、あんたの禁魔法でこの世界は作られたのか?」
「まあ半分あってる。正確にはもともとあった世界を塗り替えたんだ。俺の理想の世界に。」
その言葉に怒りを感じた。
「理想だって?こんな争いしかない世界が理想だなんてあんたいかれてるよ。」
「まあまあ話は最後まで聞いてよ。まずは俺が何でこの世界を作ろうと思ったのかから話そうか。」




