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第十四話 最終決戦2

ふと、ジークとの会話が頭をよぎった。


「バルムンクは要の心に従う。君の心が乱れたらバルムンク自身も暴走する。だから常に冷静でいなければならない。」


すまない、ジーク。

俺には・・・無理だ。


「グオオオオオオオオオ」


戦場に咆哮が轟く。

逃げ惑う敵兵。

ただ眺めているだけの味方。

北国の王だけが愉快そうに笑っている。


「すばらしい、まさかこれほどとは。」


味方がやられるのもお構いなしに行く末を見ている。

そして、敵国兵が王を除いて全滅したとき


「ふむ、我が兵も雑魚ではないはずなんだがまさかものの3分でやられてしまうとは。だが生憎、私にはどれだけ攻撃しても意味がなかったね。そろそろ戻してあげるよ。疲れるだろう。」


そう言って北国王はデュランダルを高々と掲げ


「禁魔法、時を隔てる悪魔の手」


戦場に白い雨が降り注いだ。

すると、黒龍だった俺の姿が元の姿に戻った。


「痛って、なんだよ今の。」

「デュランダルの禁魔法さ。これは対象にかかっている状態異常をすべて解除する。君の竜化、アンリミテッドも状態異常の一つってわけさ。」


すると、アイシャとジークが俺の元に駆け寄ってきた。


「要さん、大丈夫ですか。」

「要、やっちゃったね。」


心配そうにしているアイシャと飄々としたジーク。

今の俺には二人がそばに寄ってきてくれただけで幾分か救われた気がした。


「悪いな、二人とも。もう大丈夫。問題はあいつにどれだけ攻撃してもダメージが通らないってことだな。」

「あぁ、おそらくデュランダルの固有能力だね。そういや、ローランの姿が見えない。」

「どっちみち戦いながら探るしかないな。アイシャ、まだ動けるやつを集めてきてくれ。」

「は、はい。」


まだ、思考が追いついていない。

想像以上にアンリミテッドが響いている。

それでも今はやるしかない。


「行くぞ、ジーク。」

「ああ、そうだね、やろうか。」


全速力で北国王に突進する。

だが、敵は微動だにせずに攻撃をすべて受ける。


「ふー、何かしたかね。」

「く、やはり何もくらわないか。だったら、禁魔法世は我が思うままに。」


しかし、それさえも効かない。

なすすべなし、か。


「さて、そろそろ動くか。」

「気を付けろ、ジーク。」


しかし、返事がない。

おそらく1秒もなかっただろう。

俺の真横でジークが貫かれている。


「おい、ジーク。」

「心配ないさ、どうせすぐに戻ってくる。」


そう言ってジークは消滅した。

いつもなら30秒ほどで戻ってくる。

だが、1分、2分といくら待っても帰ってくることはなかった。

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