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東方 永恋郷『Absolute Sense』  作者: 如月 椿
第2章 悔夢異変
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第81話 嘘つきの過去

どうも、魔理沙だぜ。


ちょっと危ない発言が入ってるな。

良い子は見ちゃダメなんだぜっ!

『あはは、なんだかんだでアナザーもだいぶ壊れてるね!?君ってば、今の一瞬彼女もろとも───』


「凍獄『ニブルヘイム』」


『狂気』の話を無視して、僕は霊夢──その中にいる『異変』に向かってスペカを発動する。


が───


「……やはり逃げたか。逃げ足が速すぎる負け犬というのも、厄介なものだな。」


行き場をなくした黒い感情が胸の中に渦巻いている。

さて、これをどうやって発散したものか。


『ミカヅチをヤったらどうなのさ?あいつは寧ろ、待ってると思うよ?』


……お前って、過去の僕だよな?そんな言葉を知っていたか?というか、絶対やらないからな殺すぞ?


『あはは、そう緊張しなくても良いじゃあないか。あの子は絶対断ったりしないよ?』


冗談でも断りそうにないから困るんだろ!?……なんであいつ、あんなに僕に懐いてくるんだろうな。


『……はぁ。その理由が分からないってのは、実に君らしいよ。』


呆れ気味にそう言って、『狂気』の気配が消える。

まったく、過去の僕は何処であんな言葉を覚えたのか。

『ヤる』って、何処のヤンキーだよ。

うん、次言ったら問答無用であの人格斬ってしまおう。


とりあえずストレス発散の為に、周辺の森を更地にすることに決めた。


「……あ、れ?優都、戻ってきてたの?レミリアはどうなった?」


『異変』から解放された霊夢がゆっくりと身体を起こす。

どうやら、乗っ取られていた時の記憶は無いようだ。


「あぁ、レミリアは大丈夫だ。それより霊夢、お前の方は大丈夫……か……」


言い終わる直前に、視界が歪み、身体がふらつき始める。


─────嘘つき。


また、記憶が流れ込ん、で………。


──────────


何度、繰り返しただろう。

何度、あの泣き顔を見ることになったのだろう。

何度、失敗を悔やんだのだろう。


映像となって蘇る、無限にも等しい時間の記憶。

どれも、僕には無い記憶。知らない記憶。


一体何人の人生を集めたら、これだけの膨大な記憶を得られるのだろう。


そこにある記憶には、全て同じように『絶望』と『後悔』が映っていた。

どの記憶も、ひどく凄惨な結末を向かえる。


無数に流れる記憶の波の中に、一つ見覚えのあるものを見つける。

あれは……間違いなく。

見間違えるはずもない、僕の記憶だ。


「……嘘つき。守るって、言ったくせに。」


聞き覚えのある声が聞こえて、聞いたことのある言葉が聞こえて……僕は、記憶から目を背ける。


『やはり、お前は彼女とのことに向き合えないか。逃げてばかりいても、現実は許してくれないよ。』


「うるさい。お前も『僕』だろ?この気持ちくらい理解できるだろ。」


『さぁね。君と僕とは、同じであって、同じでない。僕という存在は、なかなか厄介なことになっているものだね。』


他人事のようにそう言う。

何が言いたいのかいまいちよく分からない。

どうも、霊夢よ。


ようやく後書きに戻ってきたわ。


また謎のシーンに入ったわね。

優都の過去に関しては、まだまだ分からないことが多いわね。


次回までゆっくり待っていなさいよね!

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