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東方 永恋郷『Absolute Sense』  作者: 如月 椿
第2章 悔夢異変
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第79話 禁忌の巫女と吸血鬼

どうも、魔理沙だぜ。


霊夢が半妖で、咲夜が吸血鬼で、早苗が現人神?

なんかもう、分かんなくなってきたんだぜ。


あ、先代博麗の巫女、博麗霊姫とか、その母親の博麗霊華に関しては、完全にオリジナルの設定なんだぜ。

『禁忌の巫女』ってのもオリジナルだな!

──────────(view side  Sakuya)


「お嬢様は、やっぱり優都のことが好きなんでしょうね。……彼には、過去の話もしたのでしょうか。」


暖かな日差しが屋敷を包み込む。私は庭へと出て掃除をしながら、ふとそんなことを呟いた。


吸血鬼と人間は違う。

かつて人間と妖怪が絶えず争っていた頃と何も変わらない。人間と妖怪が真の意味で分かり合えることなどないのだ。


それは、人間が人間であるが故に。妖怪が妖怪であるが故に。

違う種であるところの吸血鬼と人間は、そもそも生きる世界が違うのだ。


「……どんなに想いを寄せても、その想いが届くことは決してないのでしょう。」


過去を話したのなら、私のこともきっと話しているはず。

おそらく彼は、私のことを人間だとおもっていたのでしょう。


人と妖怪が想い合うことは禁忌だ。それはお嬢様も知っていらっしゃる。

過去に、先代博麗の巫女の母親、博麗霊華がその禁忌を犯し、先代巫女、博麗霊姫を生んですぐに殺されたという。


もう600年も前の話なので、妖怪にも当時を知る者はそう多くないが、博麗が『禁忌の巫女』であることは今この時まで語られている。


「禁忌、ね。今この禁忌を犯せば、まず間違いなく紫に殺されるのでしょうね。本来なら、人間と妖怪は出会うべきではないのだから……」


お嬢様。どうか、二人が幸せな時を過ごせますよう。


──────────


「咲夜はね、もう150年くらい前、『人間の里』なんて場所もなかった頃に人間の住む地域に居た吸血鬼。あの子を差別し、隔離した人間達を皆殺しにして、私が紅魔館に住まわせたの。」


当時を思い出しているのか、レミリアは遠い空を眺めながら言う。

彼女の瞳には、今何が映っているのか。


「吸血鬼。私達スカーレット以外では、初めて見た存在だったわ。未だにあの子の親は分からないし、純血なのかどうかも分かっていない。あの子については謎だらけなのよね。」


吸血鬼であることは分かっているが、その他は何も分かっていない、か。

何故吸血鬼であることが分かっているのかは知らないが、彼女も不明な点が多い分、危険度が高い存在だな。


「まぁ、謎という面では、貴方の方がよっぽど謎なのだけどね。」


先ほどまでとは違う、幼い少女のような純粋な笑みを浮かべて、レミリアが言う。


確かに、僕の方がよほど謎な部分が多いだろう。

だが………。


「本当に悪いんだけど。僕のことについては何一つ話せることがないんだ。こればっかりは、譲れない。」


「……そう。『話したくない』じゃなくて、『話せない』のでしょう?だったら仕方ないわ。……でも、せめてこれだけは聞かせて。」


───貴方は、どうしてこんなにも一生懸命に私達を守ろうとするのかしら?


レミリアは真剣な表情に戻り、僕に向かって問う。

彼女の瞳の中には、真剣な表情で彼女を見つめる僕の姿が映った。


彼女達を守る理由。命を懸ける理由。

そんなのは、考えるまでもなく決まりきっている。


僕は───


「君達が僕を───」


──言おうとした瞬間。


目の前を、何かが高速で横切った。

『それ』は、およそ物がぶつかった時の音ではない、とてつもない爆発音を響かせた。


それは、僕もレミリアもよく知っている人物で───


「お、おい!?何があったんだよ、紫!!」

どうも、早苗です。


またまた気になる終わり方をしましたね。

紫さんはどうしたのでしょうか?


それは次回、明かになります!


次回までゆっくり待っていてくださいね!

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