第7話 勝算と秘策
どうも、魔理沙だぜ!
さぁ、始まったぜレミリアと優都くんのバトル!
人間相手に最初からスペカを使う容赦ないレミリアと、
それを無傷で切り抜ける優都くん!
どっちが勝つんだろうな!
あと、『心眼』を使ったり人間の域を越えた剣技を使ったりと、
ツッコミどころ満載だが、
後々どうしてか分かるから今は
「そんな技も使えるんだなぁ」
くらいに考えてくれだぜ!
「…………優都。レミリアは本気だぜ。人間のお前じゃ、殺されてもおかしくないんだぜ。」
魔理沙?いや、そんなことがあるはずが───
『人間が吸血鬼の私に勝てるわけがないわ。』
……どうやら本気のようだな。
そうか、吸血鬼か。空を飛んでるヤツがいるんだ、吸血鬼くらい居たっておかしくない。
「………ここに刀はあるか?」
って、流石に日本刀なんかは無いだろう。
僕は剣の心得がある。剣でならそれなりに戦えるだろう。
「咲夜、ある?」
「ええ、こざいます。すぐにお持ちします。」
──────────
本当にすぐに持ってきた。
きちんと鞘のある日本刀だ。
刃渡りは60センチほど。
………太刀か。丁度いい。
「それは霊刀『陽炎』です。」
霊刀?ということは、霊力が込められている刀ってことか?なんか分かってしまうのが嫌だな。
「へぇ。霊力だから私と戦っても簡単には折れないわね。それはすごく良い刀だったはずだから、まず折れないわよ。」
へぇ、そんなに良い刀なのか。何だか欲しくなってきたな。
「……ふふっ。欲しいの?良いわよ。」
「え、本当か!?」
………あ。
レミリアはすごく良い笑顔だ。これは確実に何か嫌なことを考えてるな。
「生きて帰れたら、ね?」
やっぱりだ!
でも、そうか。生きて帰れたら、か。
「ね、ねぇ。本当に戦うつもり?あんた弾幕も撃てないわよね?いくら霊刀持ってても人間じゃ無理よ。」
「ん?いや、この刀くれるんだろ?なら勝たないわけにはいかないな。」
「ふふっ、人間なのに随分と私を甘く見てくれるわね。」
いやぁ、僕にも色々と勝算がありましてね?
この勝負、僕が勝つよ。
──────────
「スペルカード発動!紅魔
『スカーレット・デビル』」
開始早々、レミリアが周囲一帯を焼き払う。
「あいつ、いきなりスペルカードは本気出しすぎでしょ!?」
霊夢が何か叫ぶが、爆風で聞こえない。
僕が初撃に圧倒されている間にレミリアは光の球を飛ばしてきた。
なるほど、これが弾幕か。
にしても、避けられないな。仕方ない。斬るか。
僕は剣を抜き、目を閉じる。
空気の流れ、聞こえる音。
空間を把握し、相手の行動、心の中を能力で捉え、次の一撃を予測する。
これこそが、僕の秘策の一つ、『心眼』だ。
「………『桜吹雪』」
僕は呟く。ちなみにこれは剣技の名前なのだが、僕が技名を呟くのにはちゃんと理由がある。
それは技名を呟くことでその技の動き、その立ち回りを頭の中で描くことだ。
それにより、より正確に動くことができる。
『桜吹雪』は、自分に無数の攻撃が仕掛けられた時の剣技だ。迫る攻撃の位置、その数、その速度を把握し、避けられない攻撃だけを正確に斬り飛ばす。
自分の撃った逃げ場のない弾幕の中から出てきた無傷の僕を見てレミリアは驚愕の表情を浮かべた。
どうも、霊夢よ。
レミリアも流石だけど、優都も強いわね。
しかも、優都の方には何か勝算があるみたい?
決着は次の投稿になるわね。
予定はめちゃくちゃだから、投稿予定日はもう言わないわ。
次回も楽しみに待っていなさいね!