表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方 永恋郷『Absolute Sense』  作者: 如月 椿
第2章 悔夢異変
61/211

第61話 少女は嗤う

どうも、魔理沙だぜ。


最近は投稿が遅くて申し訳ないんだぜ。

作者もなんだかんだで忙しいんだぜ。


本当ならストックも作ってるはずだったんだが。

全く出来てないんだぜ。

何も聞こえない館の中。

静寂がうるさくて、わざと大声で叫ぶ。


「ここにいるんでしょう?ここの人間はみんな殺したわ。もう、誰も貴女を傷つけたりしないわよ。」


出来るだけ優しく言う。あの子はここに居るはずだ。


けれど、返ってきたのは長い静寂。

向こうからやって来るのを待っていると、日が昇る時間になってしまった。


「出てきてくれないなら、私が探して見つけるわよ?良いのね?」


じれったくなって、館を探し始める。これだけ待ったのだ。もう動いても良いだろう。


大きな館でも、一つ一つの部屋が大きいため、部屋数はそこまで多くない。

隠れる場所も限られてくる。


二十分が経過。まだ見つからない。が、探していないのは残り一部屋だ。


私は、その扉を開けようと──


「───────ッ!?」


突然、目を覚ます。目に映るのは見慣れた天井。


「……珍しいわね。夢を見ていたなんて。」


少なくとも、ここ数年は夢なんて見ていなかったはず。

久しぶりに見たのがあの光景なんて、何の嫌がらせだろうか。


「さて、咲夜の紅茶でも飲んでこんなことは忘れ──」


──ふふっ。なかなか面白いものを持っているのね。


突如、後ろから聞こえる声。

本能が危険だと告げる。


私は『スピア・ザ・グングニル』を発動し、臨戦態勢に入る。


「……何者?」


「あら、意外と冷静なのね。流石は紅魔館の主と言ったところかしら。……でも、ご自慢の結界が破られて動揺しないわけがないわよね?」


何が楽しいのか、相手は笑顔を絶やさない。それがかえって不気味だ。


「貴方は、人間?」


「ふふ、そう見える?」


「質問に質問で返すのは良くないんじゃないかしら。」


「あら、それは失礼。じゃあ名乗らせてもらうわね。私の名前はね──」


彼女は口を歪に歪めて嗤う。

その口から放たれた名は


───霜月花梨よ。


──────────


「……あれ、妖夢?」


「お久しぶりですね、優都さん。『境界異変』以来ですか?」


境内の掃除をしていると、妖夢が階段を上ってきた。

空を飛んで来れるだろうに、

わざわざ鳥居をくぐって一礼して、なんて。真面目なヤツだ。


「そんなに堅苦しい話し方じゃなくて良いよ。呼び方も。」


「そう?それじゃあ優都。お願いがあるんだけど……。」


うん、やっぱりこっちの方が良い。

同じ年頃の子に敬語で話されると妙に落ち着かない。


「……え?お願い?」


「えと、ね。私に剣を教えてほしいの!」


……え?そんだけ?

なんか告白されそうな雰囲気だったんだけど。まずあり得ないけど。

え、そんだけ?


「それくらいなら全然構わないけど。……というか、僕でいいのか?」


「ええ、もちろん!これからよろしくね、優都!」


その時、妖夢が見せたのは、普段の真面目な表情とは違った、可憐な笑顔で。


あぁ、彼女も『光』なのだと、心の中でそう呟いた。

どうも、霊夢よ。


妖夢が優都に剣を教わるらしいわね。

でも、目的は本当にそれかしら?


そして、なんだか嫌な予感…。

これは、異変の予感かしら。



次回までゆっくり待っていなさいよね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ