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東方 永恋郷『Absolute Sense』  作者: 如月 椿
第1章 境界異変
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第44話 ごめんなさい

どうも、魔理沙だぜ。


異変の原因が分かり、解決へと向かう。


そんな中、優都に何かが起こる……?


さぁ、優都は何者なのか?


まだまだ、謎は多いんだぜ!

「ん。なんだ?分かったのか?」


「ええ、やっと分かったわ。異変の解決法が、ね。」


──────────


「『常識』の崩壊だぁ?」


「そ。博麗大結界、別名『常識の結界』。この結界が、外の世界の常識と、幻想郷の常識を区切ってるのよ。」


なるほど、『常識の結界』に穴が空いてるってことは、そのまま『常識の崩壊』に繋がるのか。


「……待てよ?じゃあ、あの『影』はどこから来たんだ?まさか、あんなのが住んでる世界とここが繋がってる、なんて言わないよな?」


幻想郷は周囲を完全に結界に囲まれている。

だが、もしあんな化け物が居る世界と繋がっているなら、結界の穴が広がってしまったらそれこそおしまいだ。


「当たらずとも、遠からずね。あの『影』は、常識と常識の狭間から来ているわ。」


常識と常識の、狭間……?

あれは、そんな『無』の空間からやって来たのか。


「いや、ていうかなんで紫はそんなこと知ってるのさ。」


「それは、私の『境界を操る程度の能力』で見てきたからよ。」


へぇ、『境界を操る』ねぇ。


「紫はこれでも『幻想郷最強の妖怪』だからね。」


「え?……マジで?」


「ええ、本当よ。私は『幻想郷最強の妖怪』だから、貴方も気を付けなさいね。」


マジなのか……。

こうしてみると、妖怪と人間って、見た感じはどこも違いがないからね。

『人間だ』って言われても普通に信じそうだ。


「うぅん。それじゃあ、僕を刺し殺しに来た黒い槍?は何なの?」


「あれ、『影』みたいね。不定形のも居たけど、私達はそれしか見てなかっただけ。ああいう形を持った『影』も居るみたいね。」


あぁ、やっぱりか。

不定形の『影』もそうだったけど、明らかに僕を殺しに来てるんだよね。


音もなく突然現れたのは、

両方に共通している部分だ。

殺意が無いから気配も読めない。心も読めない。


「……『影』が外の世界から入ってきたなら、結界を修復することが、この異変の解決法よ。」


僕が考えを巡らせている間に、霊夢がそう結論づけた。


が、紫が思案顔で黙り込む。霊夢は他の妖怪たちにこのことを伝えに行ったようだ。


「どうしたの、紫。」


「え?……あ、いえ。なんでもないわ。」


手を振って『なんでもない』と繰り返す紫。

自分に言い聞かせているようにも思える。

ていうか、変なモーションを付けるな。余計に怪しいわ。


問いただすよりも早く、紫は霊夢のところへと駆けていった。


「……ふぅ。結界の修復は霊夢に任せるしかないか。」


───ねぇ。


「ん………?」


───あのね。


「なん、だ……ッ!頭が、割れる……!」


───やめてッ!


頭に直接流れ込んでくるその声。

強い感情の奔流。

感情の中で溺れそうな、息苦しい感覚。

これは、何だ?

痛いほどに流れてくる想い。

心が、壊れる。


───消えたくない。


僕の瞳は、急速に光を失い、無意識のうちに、涙が頬を伝う。


「……ごめん、なさい。」


虚ろにそう言葉が漏れて、

僕の意識は、暗転する。

どうも、霊夢よ。 


優都、どうしたのかしら。


なんだか、また気になる事態が起こったわね。


結局、優都は何者なのかしら?


そして、紫は何かを心配しているみたいね。


一体何なのかしら。


次回までゆっくり待っていなさいよね!

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