第38話 相見えし剣
どうも、魔理沙だぜ。
ようやく出番が来たんだぜ。
でも、少しだけだったなぁ。
今度はもう少し出番を貰えるように
作者のヤツを脅は───説得してくるんだぜ☆
「攻撃が通じたのはあんただけなのね?」
「はい。妖怪たちも戦っていましたけど、全く効いていませんでした。」
姉さんの攻撃だけが通用した……?
「外の世界の人間なら攻撃が通じるのか?」
「うん、その可能性はあるわね。でも、そうなると──」
───あんたたち二人しか、戦える人間は居ないわよ?
と、霊夢が絶望の一言を告げた。
二人であの数を倒せと?
何体居るのかも分からないのに?
滅茶苦茶だ。
「なかなかに無理難題を押し付けてくれるね。」
「悪いとは思ってるわ。でも、貴方達しか出来ないの。」
それは、分かってるんだが。
流石にあんな化け物を相手にどこまで戦えるか。
──そこに関しては大丈夫なんだぜ。
突如、またもや響き渡る声。
聞き慣れた声だな。
「魔理沙か?……どういう意味だ?」
「話は聞かせてもらった。それなら、私が助っ人を集めてきてやるよ。攻撃が効かなくても、相手の妨害くらいにはなるだろ?」
……そうか。こちらの人数が多ければ、ダメージは与えられなくとも足止めは出来る。
時間稼ぎをしてくれるなら、あの数を相手にしてもやりようはあるかもしれない。
「そうだね。それは結構良い策かもしれない。」
「ええ、人手は多い方が良いわね。」
「よし、分かったんだぜ。早速行ってくるんだぜ!」
──────────
うん、それで。
「あの、魔理沙?これはどういうことかな?」
「うん?何がだぜ?」
いや、何を首傾げてるのさ。
今僕は、刀を持った白い髪の女の子に追いかけ回されている。
「あぁ、お前が刀を使うって聞いて、どうしても戦いたくなったんだと。」
「先に言えよ!?いきなり斬りかかられて分かるかっ!通り魔かと疑ったわ!」
目を合わせるなり斬りかかってきたんですけど!?
せめて何か喋れよ!
「へぇ。霊夢さんや魔理沙さんが負けた、というのはあながち間違いではないのかもしれませんね。」
お、やっと喋った。
なんだ、普通の女の子じゃん。
「私は魂魄妖夢。私に斬れぬものなどあんまりありません。」
うん、ごめんなさい。
普通の女の子じゃなかったね。
「僕は神無月優都。剣を持たない相手に斬りかかるのは、剣士としてどうなんだい?」
「あら?貴方は剣を『創る』と聞きましたが?」
そう、そこまで知ってるのか。
じゃ、『陽炎』を持ってこようかな。
ここでスペルカードを使っちゃったら後々体力がなくなっちゃうかも、だし。
「さぁ、これで良いか。いざ、尋常に───」
「─────勝負。」
剣閃。刹那の後に、無数の剣撃が乱れ舞う。
百。二百。五百。千。
剣を振るう度に閃く刃閃は、次第に荒れ狂い────
どうも、霊夢よ。
優都と妖夢、同じ刀を使う者同士、どちらの方が剣の扱いに長けているか、興味はあったのよね。
あの勝負の結果が気になるわ。
次回までゆっくり待っていなさいよね!