第26話 真実の犠牲
本編でひどい目に遭った。魔理沙だぜ。
本当に、アリスには困ったものだぜ。
私は今から作者をぶっ飛ばしてくる。
失礼するんだぜ。
「おーい、アリス。居るかー?」
魔理沙がアリスを呼んでから待つこと2秒。
「どうしたの魔理沙。」
扉の向こうから少女が出てきた。おそらく彼女がアリスだろう。
『ま、魔理沙が私を訪ねてきたわ!今夜は〇〇ね!』
あ、ごめんなさい。
僕もう帰っていいですか。
うん、何となく分かったよ。
この人危険だ。
レミリアに対する咲夜と似た感じがする。
「……アリスの心、読んだ?」
「あ、あぁ。霊夢の言っていたことがよく分かったよ。」
「……とんでもないこと考えてたのね。」
あぁ、考えてたな。放送禁止レベルのとんでもないことを。
「おい、霊夢。」
「ん?あぁ、異変の件よ。」
「異変?あぁ、最近は季節がおかしいわね。」
なんか、霊夢と魔理沙で態度が全然違うんですけど。
『む……。私と魔理沙はこれから〇〇をするのに。早く帰ってほしいのだけど。』
うん、この人ダメだ。
判断基準が『魔理沙とそれ以外』だよ。
「そう?なら、それについて話してくれたら、魔理沙を自由にして良いわよ。」
「さて、何から話しましょうか。」
切り替えが早いってレベルじゃないぞ。
──────────
アリスから得られた情報は、
一つ。春夏秋冬、様々な季節が同時にあちこちで観測されていること。
二つ。これらは妖精たちの影響ではないこと。
三つ。一定周期で季節が入れ替わっていること。
などだ。
「本当に妖精は関係ないのね?」
「ええ。春が訪れてはいるけれど、リリーホワイトには何も影響は無いみたい。」
「穣子と静葉、それにレティ達は?」
「おそらく関係ないわね。春の妖精がこの件に関わってない以上、他の要因があると見るべきだわ。」
ふむ。誰なのかはまったく分からないが、
とりあえず今、名前が挙がった人達は関係ないんだな。
「関係ないのね?」
「ええ、関係ないはずよ。」
「魔理沙を懸けてもそう言える?」
「おいこら貧乏巫女。どうして私を引き合いに出すんだぜ?」
「ちょっと黙ってなさい百合っ子魔法使い。私はアリスの推測が信頼に足るものなのか確かめる為に言ったの。」
確かに、アリスの推測が信頼に足るものか確認する為に魔理沙を引き合いに出すのは良い判断だ。
魔理沙が何よりも優先されるアリスの思考なら、一番効果があるだろう。
「……魔理沙を懸けられると、私も苦しいのだけれど、本当に妖精たちが関わっている可能性は薄いと思うわ。」
「……そう。ありがとう。」
「……。もう待てないわ。魔理沙を好きにしても良いのよね!?」
「………………………え?」
「良いわよ。せいぜい二人で楽しんでね。ごゆっくり~。」
「ちょっと待つんだぜ霊夢!た、助けて!待ってくれなんだぜ!霊夢っっ!」
……魔理沙、ご愁傷様。
生きて帰ってくることを祈ってるよ。
アーメン。
どうも、霊夢よ。
何だか、作者がボロボロになって転がってたわ。
自業自得よね。
次回までゆっくり待っていなさいよね!