第24話 境界異変
どうも、魔理沙だぜ。
今回は神奈子と諏訪子が登場したな。
原作と口調が違ったりするのは、
作者が二人の口調を忘れたからだぜ。
その上、「このままの口調の方がやりやすい」とか言ってる始末。
ほんとすまないんだぜ。
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朝だ。
寝不足だ。
そもそも寝てない。
「あ、あはは。耐えきった、耐えきったぞぉ。」
そろそろ、限界だっ。
「二人とも起きろぉっ!」
「ふぁん。……あれ、朝ですかぁ?」
「んんぅ。何よぉ。」
寝起きの二人が目を擦りながら言う。
そんな可愛い仕草をしながらこっちを向くな。
せっかく耐えきったのに、
ここで理性が崩壊したらどうするんだ。
「早く起きてくれ~。色々限界なんだよ~。」
「むぅぅ。分かったわよぉ。」
「起きますからぁ。」
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「へぇ、これが早苗の弟くんか。」
「結構可愛い顔してるね~。」
さっきから僕のことをじろじろ見ている二人は神奈子さんと諏訪子さん。
この神社の、神様らしい。
「なぁ、姉さん。こうして神様を目の前にしてみると、ものすごく有り難みが薄れるんだけど。」
「……あ、あははっ。」
おいこら、笑って誤魔化すな。
神様が人の顔見て可愛いだの何だの言ってるの見てたら神社ってなんなのか疑問に思えてくるよ。
「そ、それで諏訪子様、神奈子様、昨日はどちらに?」
「あぁ、それなんだけどね~。」
「……この話は、霊夢達に頼もうと思うんだが。」
空気が変わる。
前言撤回しよう。
流石は人間の比にならないほどの年月を生きる神。
真剣な空気の中では、貫禄があるのがよく分かる。
「私に依頼……異変ね?」
「ええ。明らかな異変よ。」
「魔法の森近辺に行ってみれば分かるけど、季節が狂ってるの~。」
季節が…………狂う?
もしかして、あの時見えた気がした桜の花びらは。
「ん?弟くんは何か心当たりでもあるのかい?」
神奈子さんが思案顔の僕を見てそう言ってくる。
「……昨日、博麗神社を出るときに、桜の花びらを見たような気がしたんですよ。
今の幻想郷の季節って秋ですよね?」
「あぁ、まさか博麗神社の方まで到達してたとは……。」
……これはまずいかもしれない。
確か、博麗神社はこの幻想郷の最東端に位置していると聞いた。
幻想郷そのものもあまり広くないらしい。
幻想郷全体に広まるのも時間の問題だな。
「……それで?原因は何か分かっているの?」
「それが分からないから調べてほしいんだよ~。」
「……『西行妖』の時みたいに、幽々子が何かやってる、とかじゃないの?」
「それも含めて、だよ。引き受けてくれ。」
……妙な感じだな、神様から依頼を受けているというのは。
「……魔法の森ってところに行ってみようか。」
「………はぁ。あんたはお人好しね。魔法の森へ行くなら、魔理沙を呼んでみましょうか。」
そう言う霊夢もお人好しだろう。
そんな面倒事、普通なら受けたりしない。
心配なのは、この場に僕が干渉してしまったこと。
杞憂に終わると良いのだが。
どうも、霊夢よ。
とうとうまた、異変が起こったわね。
次は魔法の森へ行くみたいよ。
次回までゆっくり待っていなさいよね!