第23話 優都くん、1回爆発しようか♪
どうも、魔理沙だぜ。
またサブタイトルに作者の怨念がこもってるな。
裏でいじけてるぜ。
まぁ、あいつは現実の恋愛にとことん興味がないからな。
別に現実でリア充の皆さんを呪ったりはしないぜ。
あいつは『見る恋愛』、つまり、他人の恋愛を応援する方が好き、とかいうよほど変わった奴だからな。
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………?なんか背中から殺気を感じるぞ?
なんだろう。爆発するんだろうか。
「……何を言ってるんだろうか、僕は。」
何かが、動き始めた。
停滞していた僕の時間が、どうしてこの場で動き始めたのか。
心に何も映らず、虚ろな言葉を紡ぐことしか出来なかった僕の心が、また再び動いたのだ。
「また、壊すのか?」
心の声を聞いて、慢心で干渉して、壊すことしか出来なかった僕が。
負の感情に埋め尽くされ、
動くことがなくなった心が。
また、動くと言うのか?
「……ははっ。何を馬鹿なことを。僕が動いて、辿り着いたのはいつも絶望だった。」
何も変わらない。
何も救えない。
いつまでも偽善者のままだ。
どうして、彼女達に干渉した?
どうして、僕はいつまでも笑って生きている?
何をしているんだ、僕は。
「彼女達も、壊すのか?」
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「……なぁ、霊夢。」
「ん、どうしたのよ。」
「なんでお前が一緒に寝るんだよ!!」
マジで何考えてんの!?
シリアスを返せ!
「……む。早苗も一緒に寝てるじゃない。私だけダメなの?」
「……この人も一緒に連れてってよ。姉さん、自分が決めたことはなかなか曲げないんだよ。」
姉さんは頑固だから、一度やり始めたら説得のしようがない。
「早苗が一緒に寝るなら私も一緒に寝るわ。早苗だけを置いていったら何をするか分からないもの。」
あ、姉さんを運んでいってはくれないんですね、分かります。
「じ、じゃあ僕は別の部屋に───」
「無駄よ。早苗が勝手に潜り込むわよ?」
はい、僕に一人で寝るという選択肢は無いわけですね。
また眠れないじゃん。
まぁ、スカーレットの姉妹に添い寝された時は、疲れてたから眠れたんですけど。
今日は別に疲れてないですし。
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で、まぁ。
寝ようと努力してみたわけですが。
はい、無理ですね知ってました。
姉さんは腕に抱きついて、まぁ、そのなんだ、当たってるわけですよ。
その上、顔が近いから吐息なんかも感じるんですよ。
霊夢も控えめだけど腕に抱きついてきてるし、
割とぴったり密着してきてるからあちこち柔らかいのが分かるんですよ。
この状況で寝れるわけがないだろうがっっっ!
「……んん。優都くぅん。」
更には姉さんが妙に色っぽい声を出すから、それが余計に理性を削っていく。
この人達、僕が男だってちゃんと分かってるのか?
いくら僕でも、暴走する時はするんだぞ?
「んんぅ……優都ぉ。」
うわぁ、霊夢まで色っぽい声を出し始めた。
明日まで眠れないのは決まったな。なんとか耐えきるしかないなぁ。