2、いつも通りの日常、その終わり
その後、朝食を食べ終わった俺は学校に行く支度をし妹と一緒に家を出た。
そしていつもの集合場所に行くと、
「おはよう、円華に将。今日は寝坊せずにちゃんと起きれたみたいだな」
そう挨拶してきたのは茶色がかった髪に青目の好青年。
幼馴染の一人で名前は高坂光雪だ。
成績はクラスでも1位2位を争い、困っている人を見かけたら放って置けない
お人好しでもある。
「昨日はたまたま寝坊しただけだっての」
一応反論はするがもう一人の幼馴染によって追撃される。
「でも昨日は円華ちゃんがギリギリまで起こしてたみたいだから
夜更かしでもしてたんじゃないかな?」
俺は言い訳が思い付かずに目を逸らした。
追撃してきた幼馴染は時坂花恋。茶色い髪のセミロングが
似合う美少女だ。普段はどこか抜けているが玉に痛い所を突いてくるのが
悩みだ
「で、後のふたりはまだか?」
取り敢えず話題を変えて逃げ出してみた。
「多分もうすぐ来ると思うけど・・・」
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「みんな、待たせたわね!」
「ふぁぁ・・・俺達が最後みたいだな」
光雪たちと合流し待つことおよそ十分。ようやく最後の二人が来たようだ。
元気に挨拶した少女は斎藤美羽。腰の辺りまである黒髪に右
目が黒左目が灰色のオッドアイが特徴の少女だ。
気怠そうな少年は名は斎藤俊介。左目が黒右目が灰色
の美羽とは真逆のオッドアイが眠そうな半眼の目から見て取れる。
この二人は双子で美羽が姉で俊介が弟だ。
「おはよう、二人共。今日はいつもより遅かったけどどうしたの?」
光雪が不思議そうに訊く。いつも美羽と俊介は光雪たちより早く来てるから
その疑問も当然か・・・
「今日は俊介が中々ベッドから出ようとしなかったのよ・・・
どうせ今日も将が寝坊するからもう少し寝ても問題ないだろうって・・・」
光雪の疑問に美羽が答える。
俊介はルールなどは守るが油断するとルールの抜け穴を見つけてはすぐに
だらけようとするから昨日の俺の寝坊は丁度いい言い訳だったんだろう・・・
「取り敢えずそろそろ学校に行こうぜ」
話の矛先が俺に来そうだったから話題を変える。
「確かにゆっくりいけば丁度いい時間に着くね~」
俺の言葉に花恋が賛成し他の面々も学校へと向かい始めた・・・
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キーンコーンカーンコーン
HRが終わり放課後になったので帰宅部の俺はさっさと帰ることにする。
幼馴染たちと妹は全員部活に入っている。
ちなみにここの高校は希望すれば朝練は無しにして貰えるらしい。
その分放課後の部活の時間が延びるみたいだが・・・
その日は帰ってから夕食を食べ、宿題を終わらせた後に風呂に入り就寝した。
――次の日の朝円華が六時半を過ぎても降りてこない将を起こしに
いったが部屋にはだれもいなかった・・・
筆が乗ったら三話まで行けるかも・・・