9,戦闘開始・・・・・戦闘?
いきなり、前に飛び出して来た俺に魔物達は困惑しているようだ。
そして俺も、前に出た事で少し理性が戻ってきた。
一応、この隙に鑑定しておこう。
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名前 ???
種族 悪黒犬LV5<ベーゼハウンドドッグ>(悪黒犬、リーダー)
モンスターランクG
能力値
HP 56/56 MP 0/0 STR 72 DEF 33 AGI 61 DEX 1 LUC 4
スキル
噛み付くLV3 念話LV4 体当たりLV2 咆哮LV4
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くっ・・・ステータスが離れすぎてやがる。
勝っているのがMPとLUCだけとか勝てる気がしねぇ・・・。
しかもこいつレベルじゃないけど他にも7体ぐらいいやがる。
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名前 ???
種族 悪黒犬LV3(悪黒犬)
モンスターランクG
能力値
HP 44/44 MP 0/0 STR 50 DEF 27 AGI 49 DEX 1 LUC 4
スキル
噛み付くLV2 体当たりLV1 咆哮LV2
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リーダー以外は一対一なら負けはしないが今回はリーダーを含めて八対一だ。
どうにか勝つ為の方法を考えないと、後ろの猫様達が殺されちまう・・・
それだけは絶対に許さない!!
(ステータスでは勝てない・・・地形を利用しようにもこの身体じゃどう利用
すればいいのか思い浮かばないし、どうしようか・・・)
勝つための方法を考えていると、困惑から立ち直った悪黒犬が俺を無視して
猫様達の所へ行こうとする。
(今なら確実に一発叩き込めそうだ・・・だがここであいつらが俺を警戒する
ような一撃じゃないと猫様を先に殺しにいっちまう。何かいい攻撃は・・・
そうだ!あれなら上手く成功すれば警戒してくれて、かつあいつらを倒す
可能性が増えるはず!)
考えをまとめた俺は群れの一匹に気づかれないようにそっと近寄り、
. . . . . .
頭へと喰らいついた。
俺が乗った犬は驚いて頭を振って俺を落とそうとするがなかなか落ちず、暫く
すると、苦しみながら死んでいった・・・
そんな仲間の姿を見てようやく俺を危険だと判断したのか全員で俺を囲む。
だが俺は既に次の獲物の所へ向かい、再び喰らいついた。
黒犬はさっきの奴と同じように振り落とそうとするが落ちない。
他の黒犬達は仲間を助ける為に体当たりしてくるが、それは黒犬の体力を削り
取り、さっきよりも早く殺せた。
リーダーは先ず俺の動きを止める為に、吠えて俺の動きが止まった瞬間を狙い
全員で攻撃してきたが、動けるようになった俺は即座に攻撃してきた奴の足に
喰らいつきながら頭へと移動し、再び殺しきる。
そんな動きを繰り返していくととうとうリーダーと一騎打ちになった。
さっきまでは普通に闘っても勝てなかったが、今なら闘って勝てるまではいか
ないが、負ける事もないだろう・・・
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名前 ???(澄桜将)
種族 ユージュアリースライムLV13(スライム)
モンスターランクG
能力値
HP 45/89(+26) MP 1/10(+5) STR 37(+5) DEF 24(+5) AGI 80(+ 17)
DEX 5(+5) LUC 102(+5)
スキル
捕食LV2 吸収LV2 分裂LV1 鑑定LV10 体当たりLV2
称号
異世界人、転生者、豪運の持ち主?、悪運、猫好き、勇者の卵
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STRとDEFでは負けているがその他は勝っている。AGIも結構上がったから、
素早く動きまくって、体当たりと捕食を狙って行けば勝てるはず。
だが自分のステータスを見ていた僅かな間に相手の姿は消えていた
(逃げたか・・・うわっ!!)
相手が逃げたと思い、安心していると、身体が持ち上がった感覚が俺を襲う。
周りを見るとリーダーが俺を咥えて勝ち誇った顔をしてる。
どうやら隙を突かれて後ろに回り込まれたようだ・・・
(なら望み通り食われてやるよ・・・)
咥えられた俺は、自らリーダーの胃の中に向かい、
....
内側からリーダーを喰らい始めた。
流石にリーダーも食べた相手が中から自分を食べてくるとは思って無かった
みたいで、苦しそうに呻きながら死んでいく。
リーダーが死んだ後も、脱出するために喰らい続け、かなりの時間をかけて
外にでる。
猫様はどうしているか見ると、悪黒犬がいなくなって安心したのか幸せそうに
眠っていた。
(おいおい・・・俺が敵だったら死んじまうぞ・・・)
そう思いながらも猫様達の寝顔に癒される。
その後、猫様達を安全な俺の拠点へと運び込んだ・・・
これは戦闘と言えるのか・・・?
そして猫に癒される将はチョロイ(確信)