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七月三日 日曜日

リアルが‥‥‥忙しくて‥‥‥れぽーと、かだい、うっあたまが


ごめんなさい。1ヶ月お休みをいただきます。

再開日が決まり次第、掲示板に書かせてもらうため、作品更新通知も来るのでよければ、作者をお気に入り登録していただけると嬉しいです。


12月19日に投稿再開しますので、よろしくお願いします!


できれば、ブックマークと評価も…(強欲)

 暑苦しい夜が明け、朝日がカーテンの隙間から貫通し、目覚ましがコーラスを鳴らす比較的涼しい朝が来る。

 ベッドの上で背伸びをし、目を覚まさせて、すぐさま台所に向かう。

 気合を入れるために、今日のご飯は豪華にすると決めていた。


「白飯!味噌汁!鮭、サラダ!!コーヒィイイイイイ(ミルク死ぬほど多め)!!」


 見よ、このパンとサラダと目玉焼きではない和食を!!白いお米が輝いているではないか!!

 和食になんでコーヒーだって?目が覚めるからだよ。

 がつがつもぐもぐ。白飯にしょっぱい鮭が合う。


「ミイカが送ってくれた待合場所は、駅前だったよな」

 スマホで昨日の夜に送られてきた内容を確認する。

『9時30分に駅前集合っス。朝ごはんは食べてくることっス。10時出発の電車で移動、そして11時に始まる公演を見るって感じ‥‥‥でいいっスか?』

 しっかり、既読と俺が送った返信のOKスタンプが画面に映っていた。


「えーと、持っていくのは、財布とスマホ・・・だけか?」

 今回のこのダンス大会の公演は、魔術使用有り。

 この世界を魔界の環境に寄せるため、大気中に魔術の使用をアシストするマナを含んだ霧がばらまかれる。これによりマナが濃くなり、電子機器は使用できなくなるためカメラなどは持ち込めない。最悪壊れる。


 観客の目だけがその芸術を見ることができるというわけだ。

「今回は、それが助かる」

 もし、月姫の吸血鬼バレが公演で起こったものだとするなら、その対処がしやすい。


「観客全員の前で起こったとしても、写真や映像に残らないならいくらでもやりようがあるからな」

 ブレイカーを落とす。騒ぎを起こす。

 こうすれば、観客の目を月姫から動かすのは難しくはない。意識を反らしてやれば『見間違いだった』、と観客は勝手に思い込む。


 なぜなら、『吸血鬼は絶滅している』のが常識だからだ。

 決定的な証拠がなければ、誰かが疑問を抱いても見間違いだと自分を納得させ、その疑問について深く考えなくなるだろう。

「まぁ、といっても油断はできないがな」

 今回のループで終わらせる、そのつもりでしっかり焼き付け、観察しないとならない。

 最悪、二回目を送るとしても何が月姫の吸血鬼バレに繋がったかがわからないと、ミイカに作ってもらったこのチャンスも無駄の無意味だ。


 パジャマを脱ぎ、適当なTシャツに、ズボン。肩掛けポーチを下げる。まぁ、こんな普通の服装でいいだろ。

 食べ散らかした食器を一塊にして、シンクに置きせっせと片付けをする。


 全てが終われば、8時38分だった。

「まぁ、30分早く待てば、ミイカを待たせることないか」

 腕時計ヨシ、スマホヨシ、財布ヨシ、交通系カードヨシ。


「行きますか」

 ガチャリと、扉を開けた。


 空では、青と白を背に飛行機と龍が並走している。

 雲がちらほら浮かび、完全な青空ではない。しかし、晴天というには申し分ない天気だった。

 □ □ □ □ □

 兎の獣人のキイラさんと軽く話した後、駅に向かう。

 9時の時間帯は涼しく、昨日の昼間と比べれば雲泥の差だ。


「まだまだ時間あるし、ゆっくり歩くか」

 駅前は、休日だからというのもあるかもしれないが人でごった返していた。

 亜人獣人、入り混じって人の波ができている。波を見ずに流し見する都会人スキルが無ければ目が回るだろう。


 人ごみをぼーっと見ながら歩いていると、数人が不自然にちらっ、ちらっと後ろを見ながら進んでいっていることに気づいた。

「あの子、一時間以上前からいるよね‥‥‥」

「何かあったのかしら‥‥‥」

「あんなかわいい子ほっぽり出して待たせてる人は何をしているのやら」

「サキュバス族なのに、一途ねぇ」


 山羊頭の悪魔の獣人、猫の頭の猫の獣人、魚頭の魚の獣人、蛇頭の蛇の獣人、四名のすれ違ったおばさま方がそんなことを言いながら歩いて行く。


 なんか、嫌な予感がする。

 上げなくてもいいはずの速度を上げ、目的地である駅の犬の像の前に行けば。


 嫌な予感は大的中だった。

 像の前に、クリーム色のサラサラショーヘアーを抑えるキャスケットをかぶり、肩だしのトップスに黒い長めのスカートを身にまとい、両の手でミニトートバッグを握る人物がいた。

 

 ちらりと見える肩の白さが夏に場違いの雪の様でありながら、袖の先から見えるのは健康的に焼けた小麦色の肌。そのせいか、肩の白さを見てしまうことには、なんとも言えないエロスが混じった背徳感がある。スカートの中から伸びるスペード型のしっぽは、落ち着きなくゆらりゆらりと揺れていて、そわそわしているのがよくわかった。


「え、な、え?は?どうし?えぇ?」

 さんじゅっぷんまえだよねぇ?


 深めに被られた帽子のせいで遠くからはその顔が見えないが、黒い短い角がぶんぶん動いて、周りをせわしなく見渡し続けているのはわかる。

 健気に、一生懸命に、誰かを探しているようだった。見ているだけで、大丈夫かなと心配になるほど不安げに。


「時間間違えたっけぇ俺ぇ!?」

 速足とかではない、全力ダッシュだ。

 ポケットから引きずり出したスマホでメールを見ても、変わりなく9時30分集合とある。


 え、21時ってことッ!?


「んな真夜中に集合なわけあるか!おーい!ミイカぁ!!」

 30分以上前に来た理由はわからないが、それでも放っておくことができなくて、走りながらミイカに声をかける。


 像の前にいた人物が、ばっ、とこっちを勢いよく見つめて。


「せんぱぁあああああああああああああああああああああああああああああああああいいいぃいいいいい!!!」


 あ、デジャブ。

 

 こうして、全力疾走してきた満面の笑みの少女‥‥‥のような少年ミイカに抱き着かれる形で衝突され、上代秘織はぶっ飛ばされた挙句押し倒されるのであった。

読んでくださりありがとうございます!

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