第二章 襲撃
僕とリーリアは大通りへ向かった。
すると、ドシンッという大きな音とともに
「うわァァァっ!!」「誰かッ、コイツを止めてくれっ!」
大通りの方からだ。男の悲鳴が聞こえてきた。
「……リーリア、今すっごいまずい状況なの?」
「え?だから、今回のは手強いって…」
これ、僕でも無理な感じじゃない?今の音、絶対建物壊れたよ。僕は顔をしかめた。
するとリーリアが
「おじいちゃんが、『この魔物は魔法に弱いから、きっとテイムならなんとかしてくれる』って言ってたから、多分大丈夫だよ!」
いやいや、おじいちゃん僕に期待しすぎっしょ。
まぁ、確かに僕は街で唯一魔法が使える。けれどそこまで上手くないし、魔力もすぐ切れてしまう。
「えー、たぶん無……ふぐっ!?」
僕はリーリアにいきなり口を塞がれた。
「イケるよね?」
リーリアはニッコリ笑いながら僕に言った。なんか怖い。すっごい覇気が出てるよ。これ、はいって言わんと殺されないか?僕はほぼ強制的に、
「は、ハイ。ボクはツヨイノデカテルとオモイマス。」
と言った。するとリーリアはますますニッコリ笑って、
「それは良かったっ!…よしっ!大通りについたよ」
リーリアが大通りへつながる道に落ちていた大きな瓦礫を「オラァっ!!」といいながらどけた。やっぱり怖い。そして僕の肩をポンポンと叩いて
「頑張ってね。テイムならきっと倒せるよ!」
「ハイ、ガンバリマス。」
僕はイヤイヤ、大通りに歩いていった。