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第一章 老夫婦との出会い

この世界の名前はルーネット。

魔法、ポーションなど何でもありの世界だ。

昔、この国の強者たちが、

  「この国の政権を強い者に握らせろ」

と当時の大統領に訴え、その訴えに応じて

    『最高権利者決定試験』を作った。

しかし、その試験は困難なもので、その後100年間合格者が出なかった。試験は最低5人のパーティーで受けられ、予選、選抜、決定の三段階だった。皆、予選は余裕で突破できるが、選抜になると誰一人残ったものはいなかった。けれど試験ができてから150年後初めての合格者が出た。そして、その合格者は今でも政権を握り、世界を支配している。

 ここは北部でも最も寒い、ルージア村。吹雪の中、僕たちは薄着で路地裏の脇に並ばされていた。ざっと数えて30人ぐらいだろうか。肌が紫色になって、ピクリとも動かない子が何人もいる。僕ももう右手の感覚が無くなっていた。

親が僕を人身売買の業者に売ってからもう5年も経つが、誰も僕に見向きもしない。

(もう今年で終わりかな、そろそろ死にそうだ)と最後を覚悟したとき

  「すいません。この子を買い取りたいのですが…」

おじいさんが目の前に立ち止まり業者に声をかけていた。

  「あぁ?どいつのことだ?」

無礼な業者がおじいさんにそう聞くと「この子です」といいながら僕に指した。正直、とても嬉しかった。でも、買われてったは大体が奴隷にされる、と業者が言っていたのを思い出した。あぁ、僕は結局自由にはなれないのね。

  「こんな死にかけのどこかいいんだか、銀貨一枚だ。」

おじいさんは無言で銀貨を業者に手渡した。そして僕に毛布を被せ、「さぁ、歩いて」とどこかに連れて行った。

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