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第十章 第三節 光と闇の戦いは続く
闇の勢力の被害は甚大であった。光のものどもにことごとくやられてしまった。大魔たちも欠けている状態であった。
生き残った魔のものどもを洞窟に集めさせ王はこう言った。
「我はこれから人間の王を誘惑させ、人間の王国を中から乗っ取ることとする」
アンラマンユの提案にどよめく魔たち。王が自ら謀略に出るのだ。
「ザリチュよ」
「はっ」
「そなたは神官を闇のものとし、神官の立場から王子を誘惑せよ」
「はっ」
「王子よ」
「はっ」
「わが息子よ、人間の王子を我の化身とし、己の傀儡とするのじゃ」
この後「王書」で有名なザッハーク王子の物語が展開される。しかしこの話は壮大であるため後の機会とすることとしよう
第一部 暗黒竜への渇望 終 ――第二部へと続く
『暗黒竜の渇望』の第一部はこれにて終わりです。
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