82話 勇者と魔王と寒い冬
勇者
はあああん! 寒いよ魔王! このままだと凍っちゃうよお!
魔王
貴様など凍れば良い
勇者
俺と一緒にホッカイロ食べて身体の中からあったまろうよ!
魔王
嫌に決まってるだろ。それ実質心中じゃないか
勇者
こんな時はより寒い場所のことを思い浮かべて自分はまだマシだと思い込もう!
魔王
何なんだその絵にかいたよう奴隷根性
勇者
南極……南極……いでよホッキョクグマ!
ーー勇者はデンキウナギを召喚した!
魔王
言動の不一致が過ぎる! 何が起こってるんだ!
マレーグマ
私を召喚したのはあなたですね
魔王
私じゃないしお前はどっから出てきた!?
勇者
よっしゃあ!
ーー勇者はデンキウナギを手に取った
勇者
おい魔王! うな重食ってあったまろzんばあばばばばあばばばばば!!!!!
魔王
どちゃくそ感電してる!
勇者
あったかああゔぁゔぁあゔぁ!!!
魔王
暖を取るごとに寿命が減っている!
勇者
んばあ! 今のうちにアイフォン充電しなきゃばば!!
魔王
そんな場合か!?
ーー勇者がアイフォンを股間に当てると充電が開始され始めた!
魔王
どこで充電してるんだ貴様!
勇者
さあ、ストレッチパワーが溜まってきただろう?
魔王
黙れ!
勇者
ヘイSiri! 俺が魔王と今年中に結婚出来る確率はばhばば!?
siri
100%です
魔王
絶対に壊れてるだろその機械!
勇者
いやそれ機械じゃないぞ
魔王
え?
勇者
さっき返答したのは俺の尻(Siri)だ
魔王
屁だったの!? めちゃくちゃ明瞭に喋ってたぞ!?
勇者
これ習得するの苦労したんだぜ、尻話術
魔王
まずどういう精神状態のときに習得しようと思ったのだ!
勇者
いやこれ国家資格だし
魔王
もう終わりだよこの国!
勇者
んばあっば! そういえば俺デンキウナギ持ってるんだったぁあふぁゔぁ!
魔王
何で忘れるんだ!?
勇者
あ、これデンキウナギじゃなくて窒素だったわ
魔王
窒素!?
じゃあさっきまで何に感電してたんだ!! 気体じゃないか!
勇者
期待させてごめん
魔王
黙れ!
勇者
お詫びに尻話術教えてあげる
魔王
教えていらんわ!!
Siri
私と一緒に頑張りましょう
魔王
屁だろ貴様!!
おわり




