56話 魔法使いの女子会
魔法使い
「そうだ剣士さん。久しぶりに女子会しませんか？」
剣士
「いや一回も参加したことないし俺男だし」
魔法使い
「ええ、はい。第三回の時は面白かったですねえ！」
剣士
「ねえ見えない誰かと会話するの止めて怖いから」
魔法使い
「洗面器の中でどれだけ息止められるか選手権が特に傑作でしたよね」
剣士
「何その女子会にあるまき根性試し」
魔法使い
「斎藤さんが顔つけたまま終始ノーリアクションなのが一番おもしろかったです」
剣士
「それ息の根止まってないか！？」
魔法使い
「ね、剣士さん」
剣士
「俺に同意を求めるな！ 俺とお前が同じツボだと思うなよ！」
魔法使い
「あと133448290回女子会の」
剣士
「いや開催の数おかしい！ 銀河に歴史を刻むレベルで開催されとる！！」
魔法使い
「消しゴム一気食い選手権大会が良かったですね」
剣士
「せめて常食する物を食えよ」
魔法使い
「斎藤さんの耳と鼻からキャベツの根っこが噴出してたのが最高に笑えました」
剣士
「何か色々おかしいしお前絶対笑うタイミングおかしいよ！！」
魔法使い
「あと斎藤さんが洗面器からずっと顔を上げてないのもポイント高かったです」
剣士
「第三回からずっと息止めてたのか斎藤！！？」
ーー
魔法使い
「あ、第6回お野菜女子会★流血デスマッチも面白かったですね！」
剣士
「いや前半と後半の温度差！ 牧歌的な女子会からの血で血を洗うデスゲーム！」
魔法使い
「いえ、でも殴り合うのは私達じゃないです」
剣士
「じゃあ誰だよ」
魔法使い
「野菜です」
剣士
「野菜が殴り合うの！？」
魔法使い
「たまに脱走者も出るんですよ」
剣士
「本当に野菜かそれ！？」
魔法使い
「だいぶ血も飛び散りますよ」
剣士
「それ青汁だよ」
魔法使い
「お金も掛けます」
剣士
「賭博もしてんのかよ！ とんでもねえ女どもだな……」
魔法使い
「で、負けた方はミキサーにかけて野菜ジュースにします」
剣士
「悪魔かテメエら！！」
魔法使い
「あれ飲みながら試合見るの楽しいんですよね」
剣士
「お前脳みそバグってんだろ！」
魔法使い
「一番美味しかったのはイチゴですね」
剣士
「もう怖いからやめてぇ！」
魔法使い
「ちなみに優勝者はサンマでした」
剣士
「野菜は！？」
魔法使い
「ということで剣士さんも参加しましょう」
剣士
「絶対嫌だ！」
魔法使い
「次の開催は9820284482913……」
剣士
「長ぇ！」
おわり
