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50話 調合師は彼氏が欲しい

調合師

「彼氏が欲しい……」



剣士

「お前がそんな事言うなんて意外だな。どんな彼氏が欲しいんだ」



調合師

「人体実験させてくれる人……」



剣士

「それは彼氏じゃなくてモルモットだね」



調合師

「ひどい……。私はモルモットにそんなひどいことしない……」



剣士

「モルモットより軽い彼氏の命」



調合師

「そう考えると剣士が彼氏でも良い気がしてきた……」



剣士

「鼻の穴にどんぐり詰めるぞてめえ」



調合師

「じゃあ試しに一回カップルの一日やってみよ……」



剣士

「分かった」



ーー朝



調合師

「ジリリリリ、ジリリリリ」



剣士

「ん、目覚まし止めなきゃ……」



調合師

「違う。これ隣のおじいさんが腹をたたく音……」



剣士

「いや明らかな金属音だったぞ!?」



調合師

「ねえ剣士、おはようのチューは……?」



剣士

「え、え!?」



調合師

「チューして……このヘドロ型モンスターと」



ヘドロ

「んゔぁああああ!!」



剣士

「やるわけねえだろ! あと口どこだよ!!」



調合師

「どこもかしこも口でお尻みたいなものだから大丈夫……」



剣士

「だいじょばねえよ!!」



ヘドロ

「ご主人さま、夕食の準備が整いました」



剣士

「いま朝だよ! 後お前お手伝いさんだったのかよ!」



調合師

「ということで剣士、殴り合いの時間よ……」



剣士

「何で日課にブレイキングダウンがあるんだよ!!」



調合師

「殴り合いをして勝ち残った者をベースに最強の白菜を作るの……」



剣士

「野菜!?」



調合師

「ということでデートに行こうか……」



剣士

「いや待て色々とぶん投げ過ぎだろ!」



調合師

「今日はどの墓苑にする……?」



剣士

「何でデートに墓巡りするんだよ! 墓荒らしか!」



調合師

「この前は住職から変な目で見られて困ったわ……」



剣士

「変な人なんだよ!!」



調合師

「アサガオ墓苑で食べた線香は美味しかったね……」



剣士

「何食ってんだお前は!! お焼香の味で共感求められた彼氏の身にもなれよ!」



調合師

「また一緒に墓穴入りたいね……」



剣士

「やっぱ墓荒らしじゃねえか!」



調合師

「墓荒らしじゃない……埋めに行くの」



剣士

「え?」



調合師

「次は剣士の番……」



剣士

「いやあああああああああ!!」



おわり

























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