33話 闇魔道士「我は痛みを感じない……」
闇魔道士「我は痛みを感じない……」
剣士「何を言ってるんだ?」
闇魔道士「我は闇魔道士として、昔から様々な戦場を渡り歩いてきた。仲間達の死も数え切れぬほど見てきた。慟哭も、懺悔も、数え切れぬほど繰り返すうち、何も感じなくなってしまったのだ」
剣士「えい」(軽くつねる)
闇魔道士「ほあああああ!!」(ソプラノ)
ーー闇魔道士は死んだ
剣士「死んだぞおい」
調合師「はあ、しょうがないカニね……」
ーー調合師は闇魔道士の口に復活草をねじ込んだ!
ーー闇魔道士は生き返った!
闇魔道士「我は痛みを感じない……」
剣士「いやもう無理だよ仕切り直すの。よくここから挽回できると思ったな」
調合師「つい10秒前にソプラノで断末魔を発してた人間の言葉とは思えないわ……」
闇魔道士「我は光を信奉する者どもに捉えられた際、耐え難い責め苦に曝されてきた。それでも我は耐え、耐えに耐え、ついには痛みを感じなくなっていた」
調合師「えい」(闇魔道士の腕毛を引きちぎる)
闇魔道士「んおおおおおおお!!!」(快楽)
ーー闇魔道士は死んだ!
剣士「何回目のおやすみだよ」
調合師「対魔忍みたいな声だったね……」
剣士「おい調合師、まだ復活草は余ってるか?」
調合師「座薬タイプのなら……」
ワイモスンペ「俺の出番だな!」
ーーワイモスンペは座薬を食べて去っていった!
調合師「よし」
剣士「良くねえだろ」
闇魔道士「ククク……。我は痛みを感じない」
剣士「何で生き返ったん?」
調合師「そもそも死んでないんじゃ……」
闇魔道士「想像を絶する責め苦であった。貴様ら我を完全に怒らせたな!」
調合師「いや軽くつねったりしただけだぞ」
闇魔道士「もう容赦せぬぞ! この後16時から超特売闇魔法で葬ってくれる!」
剣士「何でタイムセールなんだよ」
闇魔道士「売り切れていても後悔するなよ!」
剣士「まず何を売ってんだ」
闇魔道士「キュアアアアア!!」
ーー闇魔道士は天ぷらになった
剣士「何が起こった?!」
調合師「熱いうちに食べなきゃ……!」
剣士「やめろや!」
おわり




