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20話 勇者はハッピー

勇者「ハッピー!」




魔王「どうした急に」




勇者「ハッピーって言うとハッピーになるんだよ! さっき幸せ伝道師とかいう奴から教えてもらった」




魔王「それは完全に詐欺師ではないのか」




勇者「そんなことはない! 税抜き100万円という超良心的な価格で教えてくれたんだぞ!」




魔王「だいぶドギツイ詐欺師じゃないか」




勇者「まあ100万円なんて持ってないから俺が産んだ卵を売ってきたわけだが」




魔王「産んだ卵!?」




勇者「な、新鮮だろ?」




魔王「知らんわ!」




勇者「耳から出てきたんだ」




魔王「耳から!?」




勇者「千個くらい」




魔王「カエルか!」




勇者「とにかくそいつによると、『ハッピー!』ってずっと言ってれば幸せになれらしいんだ。だから言うぜ! ハッピー!」




ーーその時、シャンデリアが勇者に落ちてきた!




勇者「ぎゃあああ!」




ーー勇者は下敷きになった!




魔王「ゆ、勇者!」




勇者「ハッピー!!」(起き上がりながら)




魔王「うわびっくりした!!」




勇者「シャンデリアに当たったのに生きてる! 俺は何て運が良いんだ!」




魔王「貴様が頑丈過ぎるだけでは……?」




勇者「それにちょっとお腹空いてたんだよね。むしゃむしゃ」




魔王「シャンデリアを食べるな! 馬鹿か!」




ーーその時、飛んできた鉄球が勇者の股間にぶち当たったん!!




勇者「ぐほぉ!」(勇者は倒れる)




魔王「うわっ! これはモロに入りすぎたか……!」




勇者「ハッピー!!!」(立ち上がりながら)




魔王「ひゃあっ!?」




勇者「ハッピー! これで金玉が三つになったぞ!」




魔王「なってないなってない!! むしろ全てを失ってるだろ!」




勇者「これで困ってる人がいたら一つ分け与えられる」




魔王「何なんだその狂ったギブアンドギブ思考!!」




勇者「というわけで魔王、子作りしよう」




魔王「絶対に嫌だ!!」




勇者「金玉一個あげるから」




魔王「いらんわ! 早速使うな!!」




勇者「卵もつけるから!」




魔王「それ貴様の耳クソだろ!!」




勇者「あなたの子よ」




魔王「とんでもない嘘をつくな!!」




ーーその時、槍が飛んできて勇者に刺さった!




勇者「ぐわああああ!」




魔王「さっきから完全に不幸になってないか貴様?!」




勇者「ひひひっ! はぁっぴぃぃいいい」




魔王「怖い怖い怖い!!」




勇者「これでチンチンが2本になったぞ!」




魔王「額にちんち●生えてたらおかしいだろ!! ええい、さっきから何もハッピーになってないではないか!」




勇者「ハッピーだぞ。シャンデリアも鉄球も槍も、当たったのが魔王じゃなくて良かった」




魔王「貴様……」




勇者「だから子作りしよ」




魔王「断る」




おわり

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