172話 闇魔道士の店のアルバイト6
ーー剣士はバイトを続けていた!
剣士
今日も忙しいな
貴族の息子
邪魔するぜ
剣士
いらっしゃいませ……あ
貴族の息子
あ
剣士
カウンター席へどうぞ
貴族の息子
おい他人のふりするな! お前今俺の顔を認識した上で他人のふりしただろ!
剣士
うるせえな、店内で騒いだら他の客に失礼だろ。客なのか食材なのか分かんねえ体型しやがって
貴族の息子
お前のほうが100倍失礼!!
剣士
注文が決まったら厨房まで報告に来い
貴族の息子
何で俺だけ厨房で報連相させられるんだよ!
ーー剣士は去っていった!
貴族の息子
くっそおおお! あのアホ剣士め、絶対に恥をかかせてやるぞ!
何かいい方法は……そうだ!
見習い魔導師
はあ、はあ、忙しすぎて死にたい……お客さんが今すぐ消滅して宇宙の塵になりませんかね
剣士
心の相談ダイヤル教えてやろうか?
貴族の息子
おい剣士! ちょっと来い!
剣士
何だよ
貴族の息子
注文した商品が来てないぞ! どうなってんだ!
剣士
お前が注文してないからじゃないか?
貴族の息子
そうだ俺が注文してないからだ!
ーー剣士は貴族の息子の腹を叩いた!
貴族の息子
ああ!!!
ああああ!!!
剣士
何で二回に分けて叫んだんだよ
貴族の息子
おい貴様、客を何だと思ってるんだ!
剣士
まだ注文もしてないんだから客じゃねえだろ
貴族の息子
それもそうだな!
ーー貴族の息子は自分の腹を叩いた!
貴族の息子
ああ!!!
ああああ!!!
剣士
そろそろ〆るぞ
見習い魔導師
あのクレーマーさっきから全てにおいて説き伏せられてる
貴族の息子
くそっ、こうなったらありったけ食って食って食いまくって困らせてやるぜ
見習い魔導師
そして積極的に売上に貢献しようとしてる! 超優良客だ!
剣士
おい注文持ってきてやったぞ。こちらラーメン大盛りにチャーハン餃子セット、あとカレーとピザ10人前
見習い魔導師
めちゃくちゃ食べるなあの人……
貴族の息子
ふざけるな! こんなに食えるわけないだろ!
剣士
いやお前が頼んだんだろ
貴族の息子
くそっ、こうなったら味に難癖つけてやるむしゃむしゃ……むぐっ!
ーー突然、貴族の息子は厨房に入っていった!
見習い魔導師
お客さん!?
貴族の息子
おい! 料理がうますぎるぞ!
見習い魔導師
報連相してる!!
おわり