138話 狂戦士は舐められたくない
狂戦士
クソがあ! どいつもこいつも俺のことを舐めやがって! ペロペロペロペロペロよお!
剣士
犬かな
狂戦士
おい! 舐められなくするためにはどうしたら良いんだ!
剣士
お前狂戦士って名前付いてるんだからもっと危険な感じを出したら良いんじゃないか
狂戦士
じゃあ俺はビジネスホテルになるぜ!
剣士
どういう決心なんだよ
狂戦士
ひとまず俺の中に入れ
ーー狂戦士の口がラブホの駐車場入口みたいになった
剣士
嫌すぎる! これ完全に違法建築だろ!
狂戦士
早く入れえ!
ーー剣士は口に吸い込まれた!
剣士
いてて……
???
いらっしゃい、ここは狂戦士の体内です
剣士
お前は?
???
私はスターバックスのロゴマークの人に顔が似た人
剣士
誰なんだよ!
そっくり
ここに来たということは、宿泊をご希望ですか?
剣士
いや、俺無理やり吸い込まれたんだよ
そっくり
では不法侵入で排除します
剣士
いや理不尽すぎるだろ!
ーー右の壁からビーフシチューが出てきた!
剣士
なんで!? ここ狂戦士の体内だよな!?
そっくり
こちらビュッフェ形式となっております
剣士
いらねえよ! 狂戦士から分泌された肉なんか食いたくないわ!
ーー空から大量のアパホテルが降ってきた!
剣士
天変地異がすぎるだろこの場所!! どこがホテルなんだよ!!!
そっくり
さあ好きなホテルにチェックインしてください???
剣士
アパしかねえじゃねえか!
そっくり
そろそろお風呂の時間ですよ!
ーーお相撲さんが大量に迫ってきた!
剣士
どんな悪夢だよ!!! うわっ! 押しつぶされる!!
そっくり
当店自慢のサウナです
剣士
めちゃくちゃ汗臭いんだが!!!
相撲取り
はいこれ(バターを渡しながら)
剣士
あとどさくさに紛れて俺の手にバター握らせてくるやつもいるんだが!!
そっくり
ではそろそろ就寝の時間ですよ! 喰らえ! 拳銃!!
剣士
めっちゃ普通の暴力!!
そっくり
ほら寝ろ! 寝ろ!!!
剣士
こいつここぞとばかりに永眠させに来てる!!
狂戦士
剣士! 大丈夫か!
剣士
え? あれ? じゃあここどこ?
狂戦士
もちろん俺の体内! 今俺の脳みそはその辺にいたほうじ茶がコントロールしている!
剣士
大丈夫なのそれ!?
狂戦士
心配するのは後だ! 一緒にあいつを倒すぞ!
剣士
どうするんだ!
狂戦士
いでよ! アパホテルでもらえる無料の水!
剣士
アパの水ってあの社長の顔が刻印されてるやつじゃねえか!
ーーアパ水がそっくりの上に降り注いだ!
そっくり
ぎゃあああああ!!! 浄化されるうううう!!!……
ーーそっくりは浄化されていった!
剣士
あの水そんな除霊効果あったの!?
狂戦士
さあ、夕日に向かって走るぞ!
剣士
ここお前の体内だよ!
おわり