131話 勇者と魔王城の自動化
勇者
最近は何でもかんでも自動化しすぎだ
魔王
例えば?
勇者
目覚ましだな
うちなんか朝になると、ケルベロスが入ってきて、俺の首筋を噛んで振り回してくる
魔王
それ襲われてないか!? 何でケルベロスなんか飼ってるんだ!
勇者
いや飼ってないが
魔王
じゃあ本格的に狩りじゃないか! 何でケルベロス入って来るんだ!?
勇者
俺んち地獄1丁目のすぐ近くだからな
魔王
この世のモノじゃないだろ貴様!
勇者
お前も何か自動化したくないか?
魔王
自動化……そうだな、床が自動で動いて部屋まで運んでくれるとか
勇者
ふっ、そういうと思って作っておいたぞ
魔王
いや怖い怖い! 私の未来の思考を予知したうえで人の家勝手に改造してるの怖い!!
勇者
俺はお前のことは何でもお見通しだ。おっぱいの大きさからおっぱいの形まで
魔王
胸しか見えてないじゃないか!!
勇者
まあとにかく、この床に乗ると……
ーー勇者はすごい速さで壁に激突した
勇者
ぶちゃ!!
魔王
完全につぶれた音したぞ!?
ーー勇者は血まみれで這いずって来た!
勇者
はあ、はあ、次はお前の番だぞ魔王ぉ……
魔王
呪いか!! 完全に人を地獄に引きずり込もうとする亡者じゃないか!!
勇者
おっかしいなあ、ちゃんと魔王の部屋まで直通させといたはずなのに
魔王
こんな速度で部屋まで運ばれたら塵になるわ! もっとゆっくりにならないのか
勇者
じゃあ重りを置いて進むスピードを落とそう
魔王
何を置くんだ
勇者
自動でケツを叩く機械だ
魔王
何だそのイカれた道具は!!
勇者
ちょうど3歳の時に作ったんだよ
魔王
幼いころから開花してはならない才能が開花してる!
勇者
ひゃひゃっ! これでいつでもケツを叩かれながら魔王の部屋に行けるぜ!
魔王
とんでもない変態がウーバーされようとしとる!!!
ーー勇者がスイッチを入れると、勇者とケツ叩き装置はすごい速さで壁にぶつかった!
勇者
ヴぁああ!
ーーぴくぴくしている勇者の尻を壊れかけのケツ叩き装置が叩いている。
魔王
……歩こう
おわり