124話 魔王に叩いて欲しい勇者
勇者
おい魔王! いつものように俺の尻を叩いてくれ!
魔王
まるで毎日私が貴様の尻を叩いているかのような言い方やめろ
勇者
何で叩いてくれねえんだよ! 月128000円払ってるのに!
魔王
何だその首都圏の家賃みたいな値段は。貰っていないし
勇者
え? じゃあ俺はどこに振り込んでたの……?
魔王
知らんわ!
勇者
あ、今確認したら俺きんぴらごぼうを毎月128000円分買ってたわ
魔王
とんでもない量買ってる! 飲食店でも1ヶ月でそんなにきんぴら使わないだろ!
勇者
だから冷蔵庫からきんぴらごぼうが夜な夜な這い出してきてたのか
魔王
何か意思みたいなの持ってないかそれ!?
勇者
そうなんだよ、俺の口から体内に侵入して胃を通って回って尻から出ていくんだよね
魔王
ただの消化のプロセスじゃないか!
勇者
おい話を本題に戻すぞ。お前も明太子にならないか
魔王
そんな話一回もしたことないわ! 何で鬼にならないかみたいな感じで明太子の勧誘されないといけないんだ!
勇者
鬼になれ、杏寿郎。
魔王
誰が杏寿郎だ!!
勇者
明太子として俺とどこまでも戦い、高め合おう。その資格がお前にはある!
魔王
明太子として与えられる資格なんていらんわ! 漢検4級とかのほうがよっぽど有用だろ!
勇者
え? 俺フルチン検定10段だよ?
魔王
人間として失格だろその資格!!
勇者
お前も俺の尻を叩かないか?
魔王
だから叩かないと言っているだろう!
勇者
じゃあお前もポケ◯ンを性的な目で見てる検定受験しないか? その資格がお前にはある
魔王
猗窩座構文やめろさっきから! いつ取得したんだその資格!!
勇者
あ、余ったきんぴらは魔王城の庭に植えといたからな
魔王
何してくれてるんだ貴様!!!
ーー1ヶ月後、植えられたきんぴらからは全て勇者の足が生えてきました
おわり