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「臨海と記録の青春」
泥にまみれた群青のフィルム
グッと ミゾオチに刺さったナイフ
垂れ落ちシトシトと泥とフィルムに
群青の青春が瓦解した2人の
結末に
いつのまにか通り過ぎていた
置き去りの感情は刺さったナイフの
あとの 空虚で虚ろな空間の中に
音を立てる血液だけが 焼き出し液のごとき
そんな 青春を捉えているかのように
けたたましさを超えた叫び
腹の底は 泥の先のmagma からの怒り
為すすべはない
鳥が羽ばたく
路上と空き地の空間に亀裂が入る
青春と瓦解
それは 未来に対する問いかけを
超えた 在るフィルムの中に
思想と意味の臨界点の結晶に
肉体を超えたときの思考の悲痛な叫びに