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[不都合な真実] 真理というメビウスに似た 主体と客体の溝に 崖から飛び降りる事実 そう 事実とは記録の集積のメモリーの総称体 のはずなのだ 記録が 真実の闇に晒される瞬間 事実への冒涜と詐欺師の手の動きとやつ 拐われる事実 それは ノミとハンマーで プログラムの 肉と骨を断つ 焼却場で 見ず知らずの 行き交う情報という名の主体の 立体交差に埋もれるその事実 は 誰にも 悟られず ただ風化していく それは 真理からの要請なのだ ここに記した事実の顛末は 事実を真実へと 不都合に なる なったことへの不可逆的な群衆心理 の怪物なのだ 主体と客体はメビウスの輪のように 噂は猟奇的殺人犯の如く 私たちのココロに住み続ける