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青い夏の日⑱

 散歩が終わり、朝食を取って、それから午前中泳いで昼に帰路に就く。

 帰りもアクアラインを通って、海ほたるで休憩する行きとは逆の同じコース。

 ただ一つだけ違うことは、ロンもラッキーもズーっと寝たきり。海ほたるに着いてもピクリとも動かない。

 皆が車から降りる中、私はふたりと一緒に車に残る。

 無理やり起こせば起きるかも知れないけれど、こんなに幸せそうに寝ているのに可哀そう。

 だからと言って、おいてけぼりには出来ない。だって熱射病になったら大変だもの。

 犬たちは汗を掻かないから、熱い時の体温調整が苦手で、直ぐに熱射病になってしまう。

 特に車でのドライブの場合は要注意。

 暑そうにしているから可哀そうに思って窓を開けてしまうと、その窓から道路に飛び出すこともある。

 燃料を無駄遣いして公害をまき散らして申し訳ないけれど、足立先輩に車のクーラーを駆けたままにしてもらった。

 おかげで、ロンもラッキーもスヤスヤと気持ちよさそうに眠っている。

 愛くるしい寝顔。

 皆と一緒に――いや、皆が楽しくなるように元気一杯遊んでくれたんだもの、この睡眠はふたりへのご褒美。

 ロンの瞑った目に、目やにが付いていたのでティッシュで拭きとってあげたとき、携帯が鳴る。

 メールの差出人は、高橋さん。

 内容は『吹奏楽部練習なう!先輩に負けないように今年も全国大会行きます!』だって。

 昨日、練習が終わって夜に着いて、まだ私たちが眠っている早朝に出発したのに頑張るなあと、感心した。

 それに今日は課外練習で休むと言っていたのに……。

 思わず、嬉しくて『ガンバ!』と返信して、一人で微笑んでしまう。

 にやけたまま、携帯をしまおうとしたとき立て続けに着信音。

 今度は何だろうと思って見ると、甲本君からのメールで『いろいろ、有難うな!』と書かれてあった。

 屹度帰り道で、チャンと話し合ったのだろう。

 他人事だけど、嬉しくなっちゃう。


「なに車の中で、ひとりでニヤニヤしているの?」


 急に声を掛けられて驚いた。

 いつの間にか足立先輩が返って来て私を見ていた。


「いっ、いえ……足立先輩、早いですね」


「当たり前でしょ、一匹は私の犬なんだから。それより皆まだ居るから千春も行ってきな。たまには小姑のいない生活も楽しまなきゃ」と言ってくれたので甘えることにする。


「では、ご厚意に甘えて――でも私はロンの事、小姑だなんてひとつも思っていませんよ」


「分かっているって、でも“恋人”って言うと、どっちがどっちか分からなくなるだろ」


 足立先輩の掛けた言葉に返事はせずに、ただニッコリ笑って返して車を出て人だかりの中に駆けだした。


“さて、私のクールな方の王子様は何処かしら”

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