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ミルクを零した河①

 兄と美樹さんの結婚式が終わり、新婚旅行に旅立つ二人を空港に見送りに行った帰りに茂山さんのお店に寄った。


「ダーリンお帰りなさい!」


 茂山さんと一緒にお店に入ると、先にお店に入っていたエプロン姿の里沙ちゃんが茂山さんをからかう。

 披露宴で少しお酒の入った茂山さんの赤い顔が更に赤く染まる。

 見た目は豪傑なんだけど、茂山さんって結構純情。

 そう思って江角君の顔を見上げると、目が合うなりソッポを向かれた。

 でも、後ろ向きに見えた耳がほんのりと赤い。


“純情少年だ!”


 何故か急に、そんな言葉が頭の中を駆け抜けると、急に面白くなってしまう。

 通称“ハイになる”ってやつ。

 体が勝手に熱くなり、江角君の手を取って周りを一周するなり、その手を放して今度は柱に手を当ててクルっと回り、そしてまた次の柱を回る。

 まるでカルメンみたいに。

 ロンも楽しいのか、私のあとを着いて回る。

 珍しくワンワン吠えながら。


 でも、それは違った。

 クルクルと、お店の中の狭い通路を周る私にナカナカ追いつけないでいたロンが先回りをして私の胸に正面から飛びついてきて吠えた。


 胸をドンと突かれて、ハッと気が付く。


“わたし、いったい何をしているんだろう……”と。


「千春って、そうところもあるんだ。可愛い!」


 ラッキーを連れた足立先輩に言われ、急に恥ずかしくなり、以降はひたすらロンやラッキー、マリーのお世話に没頭していた。

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