表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
436/820

春の桜道⑭

 そして卒業式。

 大学受験が始まってから、中々顔を合わす機会がなかった。

 こうして皆が教室に集まると“あー、学校なんだな”って、しみじみ思う。

 外ではちょくちょく会っていた里沙ちゃんだけど、こうして学校で会うのは久しぶり。

 こうして久しぶりに学校で会うとまた新鮮だ。

なんとなく、いい意味で制服が似合わない。

それだけ里沙ちゃんは大人になったって事なのだろう。


「千春。江角となんかあった?」


 いきなり里沙ちゃんにそう言われてドキッとした。

 正直にキスしたことを言うべきなのか、隠しておくべきなのか。

 それにしても一緒に電車に乗ってきたのに、なんで教室に入ってから気が付くの?


「別に、なにもないよ」


 とりあえず今はまだ伏せておく。


「そっか。なんだか江角の様子が変だから、一緒に受験に行った後にでも何かあったのかと思った」


 聞いていて、里沙ちゃんの勘が鋭すぎて怖い。

 朝のHRが始まる前に吹奏楽部の後輩たちが教室を回ってくれた。

 その時も今川さんと高橋さん、それに一年生の加奈子さんにまで“江角先輩と、なにか進展ありましたか?”って聞かれてしまい顔が真っ赤になる。


「ないない!」


 と、一応否定しておいたけれど、さすがに里沙ちゃんに聞かれた時と違い焦ってしまい丸わかりだろうなと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ