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最高の輝きに向かって⑩

 翌朝、早く起きてロンと一緒に河原を散歩した。

 秋の河原には鈴虫やコオロギたちの美しく奏でる曲が草むらの、あちこちから聞こえてくる。

 私たちも明日には、この小さくて可愛らしい虫たちと同じように、名も知らない大勢の観客の前で演奏するのだ。

 しばらくそうやって散歩していると、草むらに鼻先を突っ込んでいたロンが急に振り向いた。

 振り向いた先は、私ではなくて私の斜め後ろ側。


“なんだろう?”


 と、私も振り向いてみると、向こうから掛けてくる二人と二匹。


“足立先輩と瑞希先輩だ!”


 でも二人とも何故?


「おはよう」


 驚いている私を“置いてけぼり”にして先輩たちから先に挨拶される。


「おはようございます。こんな早くから、どうしたんですか?」


「待ち伏せ」


 ふたりは、そう答えるとクスッと笑った。

 でも待ち伏せなら私より先に居るはずなのに、私はともかく、それをロンが気付かない訳がない。

 

「瑞希とね、私の家で二人が散歩で通り過ぎるのを待っていたから、一応“待ち伏せ”なの」


 足立先輩が“待ち伏せ”の意味を教えてくれる。


「えっ。でも何故?」

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