晩秋から春へ④
みなさん、いつも読んで下さり有難うございます。
私の家には15歳になる犬を飼っていますが2月から神経系の病気になり立つことも座る事も出来なくなりました。
当然トイレもいけないので、お世話が大変。
毎日、昼夜を問わず、トイレや飲食の世話で、ゆっくり過ごすこともなくなりました。
元気な時は一杯楽しい思い出をくれましたので、同じ家族として頑張らなければいけないなと思っています。
慣れない部長の仕事に追われているうちに、あっと言う間に冬休みが来てしまった。
今日は茂山さんのお店に集まってクリスマスパーティー。
なんと貸し切りなのだ。
茂山さんのお店で行うと言うことは、勿論ペット同伴が許されると言うことで、朝からロンとお風呂に入り、入念にブラッシングしてお出かけ。
家を出て直ぐに、足立先輩の連れて来たラッキーと一緒にお店を目指す。
数えで九歳になるロンに比べて、まだ二歳のラッキーは本当に色んな事に好奇心を持って、やんちゃそのもの。
自電車で通り過ぎる会社員のお姉さんを追いかけようとしたり、通り過ぎる大学生風のお姉さんに見とれて付いて行こうとしたり、学校帰りの女子生徒に甘えようとしたり。
なんか若い頃、去勢する前のロンそのもの。
「男の子って、割と単純よね」
足立先輩に不意に声を掛けられた。
「こうして、街に出かけても興味の中心は女の子ばっかり。しかも直ぐ傍に美女が二人も居るのに失礼しちゃうわ」
足立先輩はたしかに美女だけど、私もその仲間に入れてもらって正直恐縮してしまう。
「ほら、私たちだったら、カッコイイ男子ばかりじゃなくて同性のファッションとかに直ぐ目が行くじゃない。それにプランターなんかに植えられている花とか、その香りとか」
たしかに足立先輩の言う通り、さっきから私も好い感じのお店とか、歩きながら見かける色んなものに目が移って行く。
お店が近くなると山下先輩に、マリーを連れた瑞希先輩と田代先輩、それからマッサンとコバ、今川さんと宮崎君とも合流。
あれ、江角君にも声を掛けたって言っていたはずなのに、まだなのかな。
それに里沙ちゃんの姿もない。
待とうかと思ったけれど、とりあえず一旦お店に着いたので入ることにした。





