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恋と音楽⑨

「さすが。鮎沢さんは恋愛以外の事は勘が良いわね」

 んっ?なんか瑞希先輩に褒められたような馬鹿にされたような返事。

 カノンと言うのは追複曲の事。

 これは小学校の時、音楽で習った「静かな湖畔の森の影から」や「カエルの歌」のように、曲のタイミングをずらして追いかけるように奏でる曲でバッハやモーツアルトなど著名な作曲家たちも多く手掛けている。 

 中でもパッヘルベルのカノンは神聖かつ軽快な雰囲気で最も人気のあるカノンだと言える。

「人は模倣しながら歩んで行くの」

「ん、何それ?」

 瑞希先輩の言葉に里沙ちゃんが、ぶっきらぼうに聞いたことに瑞希先輩が答える。

「カノンは追いかけっこ。曲は全奏者のフレーズを追いかけるけれど、それと同じように私たちの人生も、先人の人生を模倣しながら追い駆けて行くの」

「つまり、カノンを練習するようになってから今川さんも宮崎君も恋愛の見本として鮎沢さんと江角君の関係を模倣したくなった」

 田代先輩が付け加えて、最後に「そうよね」と今川さんの顔を覗きこんだ。

 今川さんは驚きながらも頷きながら、何故分かったのか不思議そうな顔をしていた。


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