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出発⑩

明けましておめでとうございます!

今年も千春とロン。それに里沙ちゃんや江角君など、この物語に登場する面々を宜しくお願いいたします。あと少しだけ湖灯のことも宜しくお願いします♪

今年一年皆様にご多幸ありますようにm(__)m

「おはよう!」

 次の日、駅で電車を待っていると江角君がいつになく陽気に挨拶をしてきた。

「おはよ……」

 ぶっきらぼうに返事を返した私は、チャンと二人で話をしたのかな?と思いながら、まだ里沙ちゃんが来ていないことに不安を感じていた。

「里沙は?」

「知らね!」

 今度は江角君のほうが、ぶっきらぼうに返事を返してきた。

 まぁ!なんて空々しい態度でしょう。

 昨日、ふたりでチャンと話をしたんでしょうね!って、問い詰めたいところを我慢する。

 それにしても里沙ちゃんが遅い。

 いつもなら、もう来ている時間なのに、これじゃあ電車が来てしまう……。

 結局、電車が来るまで里沙ちゃんは来なくて、私がもう一つ電車を遅らせようとすると「朝練に遅れるぞ」と江角君に手を引かれ一緒に電車に乗った。

 私は江角君に握られた手を、見つからないようにスカートの裾で拭いた。

 里沙ちゃんと別れ話になって、ひょっとしたら私の手を握った手で里沙ちゃんを打ったかも知れないと思うと、触られた手が汚れると思った。

「里沙。風邪でもひいたのかな?」

「知らない!」

 形だけ心配そうな江角君の態度に腹が立つ。

 元々は江角君が里沙ちゃんを心配させないようにしていなかったのがいけないんでしょ!

 私の態度を察したのか江角君は、それ以降話しかけて来なくなった。

 電車を降りると、江角君の後ろを歩くなんて癪に障るものだからスタスタと速足で歩いていて校門のレールに躓いて転んだ。

「大丈夫!?」

 転んだ私に手を添えてきたのが江角君だと思い「ほっといて頂戴!」と言って振り向くと、そこにいたのは小林君で、私の態度にびっくりしていたので慌てて謝った。

 その横を江角君が転んだ私の事を無視して通り過ぎる。

「大丈夫!」

 私も負けるものか!と、急いで立ち上がり速足で江角君を追い越すと、江角君は更に速足で私を追い越した。

「なんで追い越すの!?」

「それは鮎沢が追い越すからだろ!」

 も~!ムカついて、それ以降何も話さず部室に飛び込んだ。


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