表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
242/820

出発⑦

 新入部員たちは見学を終えると知らない間に居なくなってしまう。

 しかし同じ中学の関係か、宮崎君と今川さんは二人そろって帰る時に挨拶に来てくれた。

 そのうち日が西に傾き、私たちも部を終えて帰る。

 暮れなずむ通学路を歩きながら、突然里沙ちゃんが思いもかけないことを言い出した。

「やっぱり、あの二人、出来てる」

「えっ?」

 あの二人って誰の事?

 出来てるって……。

「宮崎君と今川さんの二人よ」

「え~~っ!?」

 驚いて私は後ろを歩いている江角君を振り返った。

 江角君は、いかにも『くだらない』と言わんばかりの顔をして知らんぷり。

 江角君の隣を歩いている小林君は

「二人って、今日の二人?」

 と、誰かさんと違って話を合わせてくれる。

「でも、なんで?」

 半信半疑の私が聞くと、中学時代吹奏楽部で三年、それにクラスも三年間一緒。

 その二人が高校も揃って同じ高校に入り、一緒に入部届を出しに来て一緒に先輩に挨拶に来て、そして一緒に帰る。誰から見ても完全に付き合っているとしか見えないと言った。

 その推理を驚きながら聞いていた私を、里沙ちゃんは更に驚かせる。

「でもね……あの二人、別れるよ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ