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さようならロン。また会う日まで。  作者: 湖灯
*****中学校編(ロンとオーボエのはじまり)*****

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花火の夜に①

 夏休み最後の日曜日には毎年この街の花火大会が催され、今年は中学の仲良しグループで見に行くことになった。


 里沙ちゃんが迎えに来てくれると言うので待っていると、白い生地に金魚の模様をあしらった少し子供っぽい浴衣に、髪をきれいにまとめた色っぽい大人の姿をした里沙ちゃんが来て、パァっと明るくなった玄関にロンも私も驚いて見とれていた。


「ロンも一緒に連れて行こうよ!」


 里沙ちゃんはロンも誘ってくれ、その言葉が分かったのかロンもおおよろこび。


「わぁっ!ロンったら、言葉が分かるのね!」


 里沙ちゃんもロンの反応におおよろこびだけど……やっぱりロンは言葉は分かっていない。

 だって今日はロンの嫌いな花火の『ドカン!』という爆発音が連発するのに、その真っただ中に行くのよ。


 ロンの嫌いなものベスト3


①かみなり

②花火の音

③ミニチュアダックスフント


 紫のアジサイ模様の浴衣に着替えた私は、人ごみだから無理よって里沙ちゃんに言うと、里沙ちゃんはがっかりしていた。


 私たちが家を出ようとすると、ロンは珍しく私たちに向かって吠えた。


 その言葉は「いってらっしゃい」ではなくて「待って!ぼくも連れて行って!」だということは分かっていたけど無視しようとした。

 隣にいた里沙ちゃんが「ほら、連れて行けって言っているよ」と、私じゃなくてもロンの気持ちが伝わっている。


 仕方なしに私は引き返して、お母さんに言ってお散歩道具一式を持ち、ロンも連れて行くことにした。

挿絵(By みてみん)

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